病気の友は元気の友

4日前の日曜日、私が出品している某展覧会に「美人の会」のみんなが来てくれた。

美人の会。ふふふ〜〜ん♪ いつの間にやら結成されたこの会は、ポジティブかつエレガントに生きる腹膜偽粘液腫経験者(患者とは言わない)の女性たちの集まりだ。どんなことをしている人か一人一人紹介したくなるような人たちで、数人集まるとそれはもう華やか。私も会員になっているので、朱に交わって赤くなろうと思っている。

彼女たちのフットワークは軽い。気軽に展覧会に来てくれるくらいだし。このグループを見て、いったい誰が病気仲間だと想像できるだろう。

そんな「美人」ばかりが、なぜ珍しい病気に?

会長格のMさん曰く、「美人だと嫉妬されることも多いしね〜。羨望を一身に浴びちゃうのが原因なのよ」。

ということで、腹膜偽粘液腫の発生原因は医学的には解明されていないものの、彼女たちに限って言えばこのようなことが推測されるのである。(なんて書くと、「原因」を検索してこのブログがヒットしちゃうのかなあ。それで来ちゃったアナタ、スミマセン、原因は「他人の羨望」ですから〜。)

スーパーウーマンたちなので、病気になってもへこたれない。運も良いのか名医にも出会える。そして術前と変わらぬかのように過ごしている。

Mさんは以前、私にこんなことを言った。

「手術したからと身体が以前に戻ったと思うのはダメなのよ、以前が100だとしたら、今は50とか60とかかもしれないけれど、手術しなかったらマイナスになってたかもしれないじゃない。生きてないってことね。そんなのより遥かにマシなんだから、前と同じじゃないと悲観するのはおかしい。」

手術して5年経過し無再発、ストーマ装着の時期もあったというMさんの言葉は、食べられなかったり便秘と下痢を繰り返してひーひー言っている私にビビッと来たのであった。

その彼女が、またこんなことも言っていた。

「臓器をいろいろ取っても、意外に身体は気付いてないないものよ。エコーとか撮れば『ないですね?』って言われちゃうけど。身体に黙ってたら、身体もこんなもんだって騙せちゃう。結構普通に動いてくれちゃうんだから。」

自分の身体に黙ってれば、という感覚が面白い。「思ったら行動」を実践できるMさんらしい。実際には身体が慣れてきて、ない臓器をどこかでカバーするようになるのだろうが、要するに、「気にするな。生活に問題なし!」ということだ。

そんなふうに考えられる人たちだからこそ、今も輝いている。

とはいえ、再発がないとも限らない。再発したらまた手術すれば大丈夫と先生からは言われているが手術後しばらくは、かなりキツいわけで。Mさんも、手術して今まさに入院している他の仲間を心配していた。

さて、そんな彼女たち、疲れ気味だった私にパワーをチャージしてくれ、ランチ会合へと会場を後にした。私はお客様の予定などもあって失礼してしまったが、聞けばステーキ丼を食べたとか。美人は肉食系でもある。

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