Archive for the ‘05.術後生活(術後〜半年)’ Category

第2回「腹膜偽粘液腫シンポジウム」

11月20日、腹膜偽粘液腫患者支援の会主催による「第2回 腹膜偽粘液腫シンポジウム」に参加した。100名近くの参加があった。

内容のメインは、米村豊先生による「腹膜偽粘液腫の最近の知見」と、腹膜播種治療支援機構 副理事長の勝谷禎介さんによる「腹膜偽粘液腫の患者支援と最近の動向」。米村先生から新しい治療法の話などもあって、もうびっくり、行った人は最新の話が聞けて良かったと思う。

いろいろな話のなかで、私が興味をもったことや、自分自身の今後に関係があることのみ書き留めてみる。私の思い違いが大いにあるだろうから、先生がこう言っていたみたいに転載するのはやめてほしいっす。そして、内容が気になった人は、いずれ出てくるであろう信頼できる資料をあたってほしい。

まず、米村先生の新しい手術法のお話。がんの治療で、生体内に含まれる天然アミノ酸の一種を体に入れると、がん細胞だけに入っていき、とある光を当てるとがん細胞が死滅する(光治療:PDT)というのがあるのだが、これを応用し、そのアミノ酸の一種を手術前に服用してから開腹すれば、特殊なレンズで見るとがんの部分が光って見える。その光っているところを切除する、とのこと。もうすぐやる、みたいな話だった。なんか、スゴイ。完全切除が基本なだけに、かなりの武器になりそうだな〜〜。

また、腹膜偽粘液腫で特異的に発現している遺伝子の解明と新しい分子標的薬による治療の話も。遺伝子の同定はかなりイイ線いってるらしい。現在までに見いだされた候補マーカー遺伝子が、、、なんて。そして、抗体になるたんぱく質が薬となるらしいのだが、でも、この薬ができるまでにはあと20年くらいかかるらしいので、今の最善の治療法となると、完全切除と術中温熱化学療法をセットにした、米村先生がいつもやっている方法となる。

ヨーロッパでは腹膜切除と腹腔内温熱化学療法(HIPEC)の併用が標準的治療になっているにもかかわらず、日本では腔内温熱化学療法が保険診療にも認められていない。腹膜切除と温熱化学療法をやらなければ、飛行機からパラシュートを着けないで落ちるようなものなのだそうだ。そこで! 腔内温熱化学療法について診療報酬制(保険診療)になるように署名活動に協力してほしいということだった。

次は勝谷さんのお話。

腹膜播種治療支援機構が行っている抗がん剤感受性試験は、ほぼ100%の患者さんが受けているとのこと。10種類の抗がん剤で見るのだが、奏功率50%以下ということが多いという。0%ばかりの人もいるらしい。私も受けたのだが、私の場合、2種類が70%を超えていた。ラッキーである。

また、厚生労働科学研究費補助金による難治性疾患克服研究事業の一環で、全国1086施設にアンケートを実施したことや、草津での先生の外来人数などのお話があったが、面白いと思ったのが、統計を取っているわけではないが、腹膜偽粘液腫の患者さんはイメージ的に小柄な人が多い気がする、という話。

この話は余談ではあったが、私も身長が低いし、その日お会いした人で患者だというに人も大柄な人はいなかったように思ったので、妙に納得してしまった。米村先生のお話のなかで、ヨーロッパでは100万人に一人と言われているが、日本での発生頻度を調査すると、65万人に一人みたいなことだったから、小柄な東洋人のほうが発生頻度が高いかもと、私は思った。

ちょっとびっくりした話としては、腹腔内温熱化学療法が保険適用外のため病院負担となっている事実は承知していたが、この療法のための機械は、草津の病院では腹膜播種治療支援機構が負担していて、すなわちそれは米村先生の負担であるとのことだった。

米村先生もおっしゃっていたが、腹膜播種を治療するために頑張っている世界の先生方は、私財を投じたり、逆境にめげず立ち向かっているらしい。ボールチップメスだって、先生は自分でお金出して開発したわけだし。そういう先生方のおかげで、今、私はこうやって元気で生きていられるんだ。。。

さて、先生と勝谷さんのお話のあと、先生への質疑応答があった。質疑応答のときの話だったか、先生のお話の中でだったか定かではないが、こんなことをおっしゃっていた気がする。。。(気がする、だから間違っているかも。)

「抗がん剤は効かないと言っているのに、抗がん剤感受性試験をする必要があるか?」

他のがんに比べて効かないという意味で、5人に1人くらいは効く。抗がん剤感受性試験をしておけば、再発して手術のとき腹腔内温熱化学療法でも効く抗がん剤を使える。なるほど〜〜。

「再発したら?」

再発しても、すぐ手術すれば大丈夫。低悪性の場合、44か月間は半年に1回は検査すること。定期的にCT、MRTをやって、見つかったら取る。悪性の場合は抗がん剤治療もある。腫瘍マーカーには見方があり、上がったからすなわち再発と思うのは早計。

「卵巣摘出で更年期障害があるが」

エストロゲンの、それもパッチを使えば飲み薬のように肝臓に負担もなく良い。がんのリスクが言われるが、腹膜偽粘液腫については問題ない。ふむふむ〜〜。

そんなこんなで、収穫多しのシンポジウム、最後に患者の体験談があった。男性一人と女性一人。で、女性のほうがワタクシだったりして。くだらない話をお聞かせしてしまい失礼しました。

  • jo

    2011年11月23日(水)21:31

    返信

    シンポジウムに参加していたものです。
    先月、妻がこの病気にかかっていることがわかり
    あわてふためきながら
    この会にたどり着きました。

    当日は本当に参考になるお話を聞かせていただきました。
    私どもも手術していくことになると思います。

    私も・・・関西出身者なので
    よけないことをいわないように
    妻の心の支えになるよう
    がんばります。

  • pom

    2012年02月07日(火)21:27

    返信

    joさん、こんにちは。
    お返事をしたつもりだったのですが、なぜかアップされておらず、今更ながらでお返事させていただきます。すみません!
    その後奥様の具合は、いかがでしょうか?
    手術の順番待ちだとすると、ちょっと不安ですよね。。。
    寒い毎日ですが、joさんも奥様もご自愛くださいますよう。

  • jo

    11月 23rd, 2011

    返信

    シンポジウムに参加していたものです。
    先月、妻がこの病気にかかっていることがわかり
    あわてふためきながら
    この会にたどり着きました。

    当日は本当に参考になるお話を聞かせていただきました。
    私どもも手術していくことになると思います。

    私も・・・関西出身者なので
    よけないことをいわないように
    妻の心の支えになるよう
    がんばります。

  • pom

    2月 7th, 2012

    返信

    joさん、こんにちは。
    お返事をしたつもりだったのですが、なぜかアップされておらず、今更ながらでお返事させていただきます。すみません!
    その後奥様の具合は、いかがでしょうか?
    手術の順番待ちだとすると、ちょっと不安ですよね。。。
    寒い毎日ですが、joさんも奥様もご自愛くださいますよう。

「DOCTORS 最強の名医」

「DOCTORS」の第3話に腹膜偽粘液腫の患者さんが出てくると聞き、第1話から録画して見ている。TVドラマはあまり見ないが結構面白い。相良先生みたいな先生が実際にいたら良いな〜。

第3話は「腹膜偽粘液腫」がキーワードのように何度も出て来た。見ていた人にはこの病名がなんとなく頭に残っただろう。義妹から、「お姉さんが今年手術した珍しい病気が、同じ年にドラマでとりあげられるなんて、なんだか不思議な気がしました。」とメールが来たが、実のところ、私もそう思った。本当は、病気が取り上げられるのは米村先生の信念ある手術の認知度が高まった結果で、うまい時期?に私が発症した、というのが正しい気がするが。

さて、ドラマで堂上総合病院が行った手術は、森山先生が言ったように腹膜偽粘液腫の「根治手術」だ。根治手術は一般的にはしない腹膜切除まで行い、腫瘍を完全切除する、というのが根治手術を受けた私の認識で、そのとおりにドラマでも腹膜を切除していた。

今、そのような手術をする先生は、米村豊先生のほか、名前を存じ上げている先生では奈良社会保険病院の鍛利幸先生とか。たぶんあまりいないと思う。だから森山先生はスゴイのである。

手術後の病室で、蘭ちゃんの皆川先生が患者夫婦に「あとで森山先生が術後のケアについて説明にいらっしゃいます」と言うシーンがあるのにも納得した。術後がまた一苦労なもので。

また、心配する患者に術前、看護師が「絶対に大丈夫」と笑顔で応えるシーンがあった。患者はその笑顔に安心する。それを見て、私はいつもの米村先生のことを思い出した。初めて診察を受けたときからずっと、米村先生はちょっと笑えるようなことを仰るので、私なぞ、合併症の多さなど調べたものの、気楽に手術に臨んでしまった。だって先生は、「ケロイドになっているところ、(切り直して)きれいにしたる〜」とか言うんだから。手術をするしないは慎重に決めるべきだろうが、するとなったら余計な不安は持たないほうがラクだ。

そんなこんなな思いを抱きつつ、夫と録画したドラマを見終えて、夫曰く。

「腹膜偽粘液腫の患者が、あの写真もどっちも美人だ。」

そこですか。だからさー、この患者の女性はみんな美人なんだってば。

長生き宣言

今月20日は、東京で腹膜偽粘液腫患者支援の会主催によるシンポジウムがある。はるばる関西から米村先生をお迎えしてのシンポジウムだ。そこに、「ダメもとで」地元の主治医をご招待しようという話があり、私も、こちらでお世話になった、また現在お世話になっている先生を招待していただこうと、会にお願いした。とはいえ、招待状をお出ししたところで、思いっきりスルーされるだろうな。。。

招待状が着いたかなと思った頃、会から連絡があった。銀座の先生から、興味があり行きたいが仕事が入ってしまった、次回はいつですかと聞かれたとのこと。亀山先生のことだ。来ていただけなくても、無視しないで会にご連絡くださったことがとても嬉しかった。

早速、先生宛にメモまがいのお礼の手紙を書き、お渡しいただくよう病院に持って行った。

帰り道、病院から電話が。亀山先生からだった。電話一本もらうだけで、患者は安心感がわくんだよなあ。

電話を頂戴したついでに、ちゃっかり、今後受けようとしている大腸の内視鏡検査のことを聞いた。百万人に一人の病気から助かっても、ありふれた大腸がんで命を落としたりしたら、これまで私を助けてくださった皆さんの苦労が台無しだし。

「私、長生きできそうです。」

「長生きしてください。」

思い出すと、ヘンな会話なんだけど。

私、長生きします!

  • you

    2011年11月10日(木)22:07

    返信

    POMさん、あなたはイケてるおばあちゃんになりますよ。

    私もそのころには、浪花のオカンならぬオバアでしょうけど、銀座でお茶しましょうね♪

    母は草津で絶食中ですが、早くカツサンドが食べたいといってます(笑)
    春にはTDLと銀座で豪遊するそうです。

    まっててね!!

  • pom

    2011年11月11日(金)21:20

    返信

    浪花のお嬢、コメント待ってました!
    なんとなく明るい兆しが伝わってきます。
    だけどまだyouママは絶食中なのですね。胃袋、ちっちゃくなっちゃうね。。。
    カツサンド、早く食べられるようになるといいですね。

    豪遊、私も混ぜてよね〜〜!
    引き続き、朗報を待ってるゼ。

  • you

    11月 10th, 2011

    返信

    POMさん、あなたはイケてるおばあちゃんになりますよ。

    私もそのころには、浪花のオカンならぬオバアでしょうけど、銀座でお茶しましょうね♪

    母は草津で絶食中ですが、早くカツサンドが食べたいといってます(笑)
    春にはTDLと銀座で豪遊するそうです。

    まっててね!!

  • pom

    11月 11th, 2011

    返信

    浪花のお嬢、コメント待ってました!
    なんとなく明るい兆しが伝わってきます。
    だけどまだyouママは絶食中なのですね。胃袋、ちっちゃくなっちゃうね。。。
    カツサンド、早く食べられるようになるといいですね。

    豪遊、私も混ぜてよね〜〜!
    引き続き、朗報を待ってるゼ。

そう思うことにした。

ここ数日、気持ちが晴れなかった。私の病気の心配をしてくれた人が、元気だったその人が、突然亡くなって、自分はのうのうと生きている。申し訳なさすら覚えた。

今、私がのうのうと生きていられるのは、治療してくれた先生や周囲の人たちのおかげ。それと、運、なんだと思う。

のうのうと生きられることを楽しまなくては。勝手な言い分だけど、そう思うことにした。

「くれぐれも気をつけるように」

先輩の通夜には同期の数人で待ち合わせ、I君に最寄り駅でピックアップしてもらった。早めに着いたので、私たちは先輩のお顔を拝見できた。奥さんからその後の電話で聞いていたとおりの安らかなその顔は、今にも目を開けて「あれ? みんな、どうしたの?」とでも言いそうだった。

隣の部屋に奥さんが「喪主」と書いたグレーの花を付けて立っていた。近寄ると私の顔を見て彼女が言った。「ウチの人、死んじゃったのよ。」

「うん。」

私は彼女の肩を抱いた。いかにもなオーバーアクションだったけれど、それしかできなかったのだ。

弔問客はどんどんやって来た。お経が読まれ、焼香が始まるともう、流れ作業のお別れだった。中学生たちも先生に引率されてお別れにやって来た。先輩は中学の教員なのだ。主幹教諭でもあり、たぶんハードワークではなかったかと思う。

ゼミの仲間で姿を見かけたのは22、3名。この日は人が多かったので、ゆっくり話すことはせず「また」ということで散会した。

後で、来られなかったH君の伝言を聞く。同期のH君は遠方だから来られないだろうとは思っていたが、「みんなによろしく」というありきたりな伝言ではなかった。

「このところ落ち着いて、みんなに喪中葉書を出そうかと思っていたところ今回の知らせで本当に驚いた。しばらくは上京できないので申し訳ないが、こんな事が続くので、みんなにくれぐれも気をつけるようにと伝えてほしい。」

私にこれを伝言してくれたUさんによれば、H君の奥さんが6月、くも膜下出血で亡くなったのだそうである。

朝の電話

3日の朝、携帯が鳴った。大学時代のゼミの先輩の名前が表示されている。

「もしもし。」

声の主は先輩ではなく、先輩の奥さんからだった。奥さんとは女二人で温泉旅行に行くほどの仲なので、彼女が電話してくれるのは不思議ではないけれど、なぜ先輩の携帯から?

「あのね、、、うちの人、今朝、亡くなったの。」

え? どういうこと? 頭が一瞬ヘンになってしまった気がした。

彼女の話では、昨晩、就寝後に具合が悪くなり、ゆっくり話すこともできず亡くなったというのだ。52歳で死ぬなんて、若すぎやしないか?

彼女は気丈に、通夜の日取りと場所を伝えた。「うちの人が携帯に登録している人に連絡すればいいかなと思って、かけてるの。告別式の時間は、焼き場の時間がわからなくてまだ決まってないんだけど。」

彼女は「何か、悪い夢を見ているみたい」と言って、アハハと小さく笑った。私はゼミのみんなに伝えるからと言うのが精一杯だった。

こんなことになるなんて。私は春の時分には、先のこととして自分の葬式の様子を想像したりしていた。夫はちゃんと私の知人に連絡してくれるだろうか、とりあえず先輩夫婦のことは夫も知っているからゼミの皆には連絡つくかな。。。リーダーシップがあり、面倒見が良くて、お酒好きな先輩が「あいつは面白いヤツだったよなあ」ときっと言ってくれるに違いない。。。

なのに。

こんなことなら、無理をしてでも9月のゼミOB会に行けば良かった。今年は会えずじまいで、いや、もうずっと会えないのだ。しかし、こんなことが9月に想像できるはず、ないじゃないの!

今年は想定外のことが多過ぎだよ!!

「難病認定嘆願書」署名ありがとうございます(2)

本日、計294名分の署名を腹膜偽粘液腫患者支援の会に郵送しました。

小学館辞典編集部の皆さん、

伊勢原中学校第29回卒業生同窓会に出席の皆さん、

伊勢原ひかり幼稚園の先生方、

教育委員会の皆さん、

大学時代の同級生Mさんがお勤めの会社の皆さん、

そのほかにも署名してくださった皆さん、

ありがとうございました。とりまとめてくださった方々にもお礼申し上げます。

署名の数がついに50万人を超えたそうですが、何人集まれば難病に認定される、という決まりはないのだそうです。しかし、おひとりおひとりのお気持ちが署名という形でこのように集まって大きな力になっていると思います。

引き続き、よろしくご協力をお願いいたします。

オンライン署名もできます。

逆もらい泣き

日曜日は、友人夫婦の家にも電話をした。署名のお礼と病気のことを話さなければと思ったからだ。

友人夫婦には去年の12月以来会っておらず、特に連絡もしていなかった。そんななか、同窓会の実行委員の一人が職場でも署名を集めてくれて、その職場に彼らがいたものだから、何がなんだかな感じで驚かせてしまったのである。

最初にしばらく旦那さんのほうと話した。それから彼女と。

彼女は、最初の手術をしたときの話で「ええーっ!?」と絶句して泣き出してしまった。その後、彼女はずっと電話口で泣いていた。

「pomさんがそんなだったのに、私、知らなくて。。。」

そう言うのがやっとで、泣いて泣いて泣いた。

そんな、、、だって教えてないもん、知らなくて当然だし、と言おうと思ったのに、もらい泣きしてしまい言葉にならなかった。

お向かいさんのその後(2)

お向かいさん親子はどうしているだろう。退院したらメールの一つもくれるはず。コメントを入れてくれたものの、そんな話が出てこないし。どうも気になり、日曜日に娘さんに電話させていただいた。

なんと、お向かいさんは転院したという。退院じゃなくて? 転院??

手術の合併症を治療しなくてはならないのだ。簡単には治せないらしい。

便秘だ下痢だとわめきながらも元気でやっている私がいる一方、私の一週間後に手術されたお向かいさんが、いまだ病院でつらい日々を送っている。他人事ではない。切除した部分は違うけれど、私にだってそのおそれがあったわけだから。

合併症は偶然なのだろうか。起きるべくして起きたのだろうか。そんなことを考える考えないに関わらず、今、合併症で苦しんでいる人がいる。手術以前には、そのおそれがあると分かってもそうなるかどうかなんてわからない。

合併症以前の話として、もし自分がこの手術を受けなかったら?と思うことがある。抗がん剤治療をしながら、あと何年生きられるだろうとビクビク過ごすのはやはり嫌だ。しかし、もしかしたらあっちこっち臓器を取らなくても、抗がん剤がなんだか効いちゃって20年くらい平気で生きられるかもしれない。経過観察しているうちに、偽粘液腫が消えてしまった人もすごく稀だけどいるっていうし、自分にもその可能性があるかもしれない。。。

でも、どれも「かもしれない」だ。

「あなたは手術しますか」

↓     ↓

「Yes」  「No」

こんな絵?が頭に浮かぶ。これまで生きてきて、時々、この図が浮かぶことがあった。誰もが、いくつもの戻れない Yes or No を繰り返して生きるのだが、今回の私の Yes or No はあまり迷うことなくYes で進み、正解だったと思っている。

お向かいさんはどうだろう? 本人から聞いていないからわからないが、今の状況では少し悩んでいるかもしれない。というのも私たちの病気は、偽粘液腫がお腹に充満したり臓器を圧迫していなければ、それなりに元気で過ごせたりするのだ(違う人もいるかもしれない)。もちろん、月日が経つにつれ手の施しようがない状況になる可能性は高まるけれど。

将来的に患者が悩むことのない最良の治療法が見つかるのを望むが、近い将来として、もっと治療できる病院が増えるとか、いろいろな選択肢の幅が広がったら良いなと思う。

それはいずれの話なので、今はお向かいさんの「想定外の落とし穴にはまっちゃって時間かかったけれど、Yesで正解だったワ」という言葉があとどれくらいで聞けるかなと、待っているところだ。

同窓会で署名のお願い

「もしもし。」

「おう。いまどこ?」

「実家に着いてる。」

「んじゃこっち来いよ、まだ時間あるし。」

同窓会の実行委員であるS君に電話すると、会場が大盛り上がりに盛り上がっているのがわかった。50歳を迎えるこの年にと企画された中学校同期の同窓会は、150名以上が参加と聞いていた。S君が電話の向こうで「pom(仮名ダヨ)が今から来るって!」と叫んでくれている。同窓会には間に合わないだろうと2次会から参加予定だったが、急遽、同窓会にも顔を出させていただくことになった。

本人不在でも難病認定嘆願書への署名を呼びかけてくれることになっていたので、ありがたい気持ちと久しぶりに皆に会える嬉しさ、そして「珍しい病気になっちゃって、どんな顔をして皆に会うべきか?」という複雑な気持ちを抱えて、会場へ向かう。

入り口で、仲良しのMさんが待っていてくれた。「pomが来たよー!」

いきなり前に導かれる。

「皆、署名してくれたんだよ、何かしゃべって」

(今、その時のことを思い出して、涙がこぼれてきた。あたふたしてしまって、あのときは仲間の温かい思いやりと声援をしっかり感じるまでに至っていなかった。)

どんなことを話したか、実は覚えていない。まともなことは話せていないと思う。

あとで、S君に「難病指定お願いしている本人がこんなに元気な雰囲気で、皆、どう思ったかなあ」なんて聞いたりした。S君は「元気な姿を見て、皆、安心したと思うよ。物故者もいるからなあ」とつぶやいた。

盛況のなか、一次会はお開きになり、二次会へ。クラスごとになっていろいろと話をするなか、T君が私に言った。

「話を聞いてると、pomちゃんは神様に守られているんだと思う。長く生きて、社会の役に立てってことなんじゃない?」

良いこと言ってくれるじゃん! もー、泣けてくる。

この日は頭の中がオーバーヒートしそうな日だった。病気のことと35年前の仲間のこと。改めて人生を見つめ直す日にもなった。

同窓会のおみやげに頂戴したバラ。今、皆のそれぞれの家にも咲いているんだろうな。

みんな、ありがとね〜〜。

  • さちこ

    2011年10月26日(水)11:00

    返信

    順調でなによりだー! しかし39キロとは!?
    これからも無理せず体力を養ってね。42キロになったら会おう。

  • pom

    2011年10月26日(水)17:59

    返信

    うおおお〜、なつさちさんだ!ありがとん!!
    ややお久しぶりだす。そーなんす、骨盤周りがガリガリっす。なのに、ふくらはぎや二の腕は結構シッカリしてるんだよなー。痩せたいところは思ったほど痩せない。。。
    ハイ、もう少し肉付けるようにしまっす。
    なつさちさんも体調崩さないようにね。
    探し物、もうすぐ見つかるよ、きっと!

  • さちこ

    10月 26th, 2011

    返信

    順調でなによりだー! しかし39キロとは!?
    これからも無理せず体力を養ってね。42キロになったら会おう。

  • pom

    10月 26th, 2011

    返信

    うおおお〜、なつさちさんだ!ありがとん!!
    ややお久しぶりだす。そーなんす、骨盤周りがガリガリっす。なのに、ふくらはぎや二の腕は結構シッカリしてるんだよなー。痩せたいところは思ったほど痩せない。。。
    ハイ、もう少し肉付けるようにしまっす。
    なつさちさんも体調崩さないようにね。
    探し物、もうすぐ見つかるよ、きっと!