Archive for the ‘05.術後生活(術後〜半年)’ Category

高カロリーハンターになる

一昨日は、夫とスーパーに買い物に行った帰りに軽い吐き気を催してしまい、家に着くなりベッドに横たわった。みぞおちのあたりに手を当てると、ドクドクと脈打っているではないか。心臓が下に降りて来てしまったかと驚いたが、どうやら胃が脈打っていたようだ。

たぶん、胃が疲れているか、はたまた空腹状態が多くて変になっているかのどちらかだと思う。手術してからお腹が空いた感覚がわかないのだけれど、お腹に何も入っていないというのはわかる。お腹が空き過ぎたとき胃が痛くなる、あの感覚だ。

食べなくては。退院して2週間強の間に体重が3kgも減っている。背が低いので、この期間で3kgの減りは大きい。このままいくと、みるみるガリガリになっちゃう。だが、今も続く排便困難が私を食べることに臆病にさせ、さらに最近はゲップや軽い吐き気が食事中でもそうでない時でも関係なく襲って来るので、食べるのが怖くなっていた。

弟夫婦がメールをくれた。6日の土曜日に実家に集結して退院祝いみたいなことをするはずだったのを、私がこんな状態で延期してもらったため、心配してのメールだった。タイトルは「病院へ行こう」。どこかで聞いたことあるな。

「病院に行って、点滴か栄養剤の注射かしましょう。送り迎えします。お願いします。」

心配してくれてのことだが、なんだか笑ってしまった。んな、ちょっと病院に行って点滴をちょこっとしたってなあ。。。

すいかをくださった知人も、薬局に頼めばエンシュアリキッドという、本来処方されるものを売ってくれるので試してみたらとメールをくれた。弟たちより的確なメールだ。このような飲料系は最終兵器とすることにし、とりあえず今は違うもので頑張りたい。というのは、まるで固形物を受け付けないというわけでもないし、また、入院中に出て来たこのような飲料系が総じて口に合わず、ほとんど飲めなかったという事情もある(でもエンシュアリキッド自体は飲んだことないから、もしかしたらイケるかもしれない)。

コメントを入れてくださったyouさんからも、エプリッチなるものがイイらしいとの情報が。これはゼリー状らしい。いろいろなフレーバーがあり、何種類かを通販で試し買いすることにした。到着日がちょっと先になるようなので、すぐに試せなくて残念だ。

というわけで、ほんのちょっと前から、美味しく食べられて比較的カロリーが稼げるおやつ(カロリーだけでなく、たんぱく質やビタミンなども摂れればさらに良し)を物色中である。なぜか三度の食事より食べやすい(少なくともゲップは出にくい)おやつでカロリー面を賄えば、いろいろなことが少しずつ良くなっていく気がする。

まず、コレはイイと思ったのが、ヤクルト。あんなに小さくて50キロカロリー。完璧に飲み切れる。お腹にも良さそうだし、毎日続けても飽きなさそう。

次に、マカデミアナッツチョコレート。1粒で45キロカロリーくらいゲットだ。

ナッツと来れば次はドライフルーツ。プルーン2個で50キロカロリー。

どんと、確か240キロカロリーくらい摂れるのが、アイスの「爽」。もっと濃厚なアイスクリームならより高カロリーだろうが、術後、すっかり生クリーム系が苦手になってしまったため、さっぱりしたアイスの方が食べやすい。胃を悪くしない程度に、たまにゆっくり食べようっと。

スイーツはおおよそカロリーが高いけど、生クリームを使っているものが多いからバツ。以前はあれほど好きだったのに。(追記:杏仁豆腐やマンゴープリンはかなりイケることが判明。)

同じく、コレは!と思って買ってみたものの、 バツだったのが歌舞伎揚。1枚で63キロカロリー。大好きだから軽く2枚はいけると思ったが、クドくて食べきれず。これでは最終目標は夢のまた夢だ。最終目標とは手術前と変わらず食べられるようになること。そうなったらぜひとも食べたいものがある。浅草・葵丸進の天丼だ。あの江戸前の、こってり味を堪能したい。しかし歌舞伎揚で悲鳴をあげているようじゃ道のりは遠い。

話がずれてしまった。おやつの抑えとして、カロリーメイトのブロック。食べやすさから東ハトのハーベストも良いのだけれど、ショートニング入りなのが気になるところ。

そして本日、トラディショナルな優れモノを発見! 甘酒である。

甘酒は実は夏の季語。昔は夏バテ防止の栄養補給としても飲まれていたらしい。私には麹から作る甘酒は甘過ぎて口に合わないので、酒粕を買って来た。ハチミツを入れて飲めばバッチリ! カロリーはまだ調べてないけれど、そこそこあると思う。滋養もありそうだし。早速明日から作って飲もうっと。

なんでこの時期にこれ?

ああ、やっと片付いた。資格更新に必要なレポート作成だ。
仕事上、あれば有利な資格なのだが、更新は5年ごと。なんでこのタイミングでこの期限なわけ? まったくツイていない。
排便障害が続いているうえ、食べられないのがエスカレートしてしまってゲッソリしているのに、机に向かわなくてはならないのがとても辛かった。
胃は食べるのを拒否するごとく、口に固形物を入れただけで飲み込む前からゲップを出し続ける。冷たいものばかり口にしていたから胃が疲れたのだろうか、それともストレスか、それとももっと他に原因が?
ぐったりしながらも、レポートと一緒に提出する身分証明写真も撮りに行った。帰り道、トイレに行きたくて慌てたなあ。
その前には、1日だけだが無理して会社にも行った。8月のお盆過ぎからぼつぼつ出社する予定であるものの、どうしてもその前にやらねばならないことがあった。人に使われている身でないゆえの、他人にはお任せしづらい仕事だ。
しかし、会社に行っても体調の悪さが行く手を遮り、なかなかはかどらなかった。
なんとか済ませて電車に乗ると、空いてる席はなし。行きは座れたんだけど。休みの日でも遅くまで皆、活動しているものだ。と、そんな感心をしている場合でなく、立って最寄駅まで行くのは到底無理だと思い、仕方ないからグリーン車に乗った。その日は家までがやたら遠く感じた。本当に疲れた。
休めるのはあと10日。この間にやらなくていけないことはないでもないが、後回しにもできるので、しっかり休養したい。なんとか少しでも食べられるようにならなくては。トイレのことも改善されたらいいなあ。

  • you

    2011年08月06日(土)01:01

    返信

    食べて出す、これがどれだけ重要か 手術を経験してつくづく感じますね。最初のガスがでた時なんて大騒ぎしてました。
    食事に関してですが、PMPのかなり前のコメントにも載っていましたが、辰巳芳子さんの命のスープ、こちらはいかがでしょうか?お料理するのは、まだしんどいと思いますので、親しい方(残しても許してくれる人?笑)に作ってもらっては。。かなり手間がかかるようですが。。私も退院したらチャレンジしてみます!

    • pom

      2011年08月06日(土)20:30

      返信

      辰巳芳子さんの命のスープ、良いですね! 誰か作って〜〜!笑 夫は料理べただし、母に頼むには車で1時間、、、スープが冷めきる距離。あ、でも母も高齢、こっちが作りに行かなくちゃ。
      最近、自己流で野菜スープ(圧力鍋でいっちょう上がり!な簡単なもの)を作ったんです。鍋が持ち上がらなくて焦った。笑 できて味はまあまあでしたが、ほんの少ししか食べられず、残りは捨てるはめに。もっと少量の材料でできる方法ってないかしらん?
      「胃を切った人の食事」なる本も買ってみたんだけど、1人前作るのに、いろいろな材料を買ってこなくちゃいけないし、自分しか食べないのに作る時間かかりすぎ。そこまで頑張れんよ〜。でも、よーく見ると手抜き料理もあったりして、そういうのならできるかな。
      youさんは、お母様が退院されたらぜひぜひ作ってあげて! 命のスープは作った人の愛情も溶け込んで、きっとじわ〜〜っと元気が復活してくるんだと思います。

  • you

    8月 6th, 2011

    返信

    食べて出す、これがどれだけ重要か 手術を経験してつくづく感じますね。最初のガスがでた時なんて大騒ぎしてました。
    食事に関してですが、PMPのかなり前のコメントにも載っていましたが、辰巳芳子さんの命のスープ、こちらはいかがでしょうか?お料理するのは、まだしんどいと思いますので、親しい方(残しても許してくれる人?笑)に作ってもらっては。。かなり手間がかかるようですが。。私も退院したらチャレンジしてみます!

    • pom

      8月 6th, 2011

      返信

      辰巳芳子さんの命のスープ、良いですね! 誰か作って〜〜!笑 夫は料理べただし、母に頼むには車で1時間、、、スープが冷めきる距離。あ、でも母も高齢、こっちが作りに行かなくちゃ。
      最近、自己流で野菜スープ(圧力鍋でいっちょう上がり!な簡単なもの)を作ったんです。鍋が持ち上がらなくて焦った。笑 できて味はまあまあでしたが、ほんの少ししか食べられず、残りは捨てるはめに。もっと少量の材料でできる方法ってないかしらん?
      「胃を切った人の食事」なる本も買ってみたんだけど、1人前作るのに、いろいろな材料を買ってこなくちゃいけないし、自分しか食べないのに作る時間かかりすぎ。そこまで頑張れんよ〜。でも、よーく見ると手抜き料理もあったりして、そういうのならできるかな。
      youさんは、お母様が退院されたらぜひぜひ作ってあげて! 命のスープは作った人の愛情も溶け込んで、きっとじわ〜〜っと元気が復活してくるんだと思います。

見た目の問題

入院前に、手術するのでしばらく私は留守にする、夫はいるが毎日帰りが遅いので不在時はよろしくと、マンションのフロント業務の方に挨拶していた。そろそろ帰ってきたことを伝えなくてはと、フロントまで降りていく。
「帰ってきました。」
フロントの人が私を見る。言いたいことは分かっているからこちらが先に言う。
「痩せちゃったでしょう? 胃を少し切って食べられないんで、もっと痩せちゃうかもしれないんですよね。」
フロントの人は自分の両頬に手をやって、「ほんと、痩せちゃいましたね。」と言った。

夕方、親しくしている方が大好物のすいかを持ってきてくれた。マンション前は長く駐車ができないので、部屋まで来ていただくわけにもいかず、こちらが外に出向く。
車のそばまで近寄っても、彼女は私に気づかない。しばらくしてから気づき、車から降りてきた。
「ああ。。。わからなかった。」
彼女は顔をしわしわにして、体全体でさぞかし大変だったのでしょうという身振りをした。その仕草を見て、私は自分のビジュアルが相当変わってしまったんだなと、改めて思った。会う人ごとに説明が必要だろうなあ。。。
彼女にはいろいろ話していたのですでに病気のことは知っている。難病認定嘆願書の署名もお願いしやすい。彼女は快く署名してくれた。

  • you

    2011年08月01日(月)23:34

    返信

    pomさん、こんばんは!お向かいの娘(娘・・・アラフォー)です。
    pomさんのいない病院にも慣れてきました(退院された当初のさみしさったら!!)
    そちらも、アウェーからホームへ、はや一週間。落ち着きましたか?
    食事で苦労されているようですね・・がんばれ、pomさんの胃袋!!
    見た目のもんだい・・確かに、親しい方以外は説明につかれてしまいそうですね。やっぱり、がんばれ胃袋!それも君にかかっている!
    母は土曜日に抜けなかった胸水を出すのにリトライし、無事成功しました!息が楽になったといってます。
    あとは熱が落ち着けば、だいぶん楽になれるかな。
    またお互い、いい報告が出来るように!
    POMさん、またね!

    • pom

      2011年08月05日(金)06:30

      返信

      YOUさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。気付かず今日まで来てしまってごめんなさい。。。
      お母様、良かったです。お熱もその後、下がっていたら良いのだけど。
      お母様も当初予定より入院が長引いて、「入院疲れ」が出てはいないかと心配です。
      いい加減、嫌になってしまうものね。
      こちらは、胃が、、、全然頑張れてないんだわ。
      退院してから2キロ痩せちゃった。
      ちょっと胃をいたわりながら、頑張ってもらおうと思います。
      お母様も早く退院できますよう!
      ありがとね!!

  • you

    8月 1st, 2011

    返信

    pomさん、こんばんは!お向かいの娘(娘・・・アラフォー)です。
    pomさんのいない病院にも慣れてきました(退院された当初のさみしさったら!!)
    そちらも、アウェーからホームへ、はや一週間。落ち着きましたか?
    食事で苦労されているようですね・・がんばれ、pomさんの胃袋!!
    見た目のもんだい・・確かに、親しい方以外は説明につかれてしまいそうですね。やっぱり、がんばれ胃袋!それも君にかかっている!
    母は土曜日に抜けなかった胸水を出すのにリトライし、無事成功しました!息が楽になったといってます。
    あとは熱が落ち着けば、だいぶん楽になれるかな。
    またお互い、いい報告が出来るように!
    POMさん、またね!

    • pom

      8月 5th, 2011

      返信

      YOUさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。気付かず今日まで来てしまってごめんなさい。。。
      お母様、良かったです。お熱もその後、下がっていたら良いのだけど。
      お母様も当初予定より入院が長引いて、「入院疲れ」が出てはいないかと心配です。
      いい加減、嫌になってしまうものね。
      こちらは、胃が、、、全然頑張れてないんだわ。
      退院してから2キロ痩せちゃった。
      ちょっと胃をいたわりながら、頑張ってもらおうと思います。
      お母様も早く退院できますよう!
      ありがとね!!

尾籠な話

相変わらず食事が思うように摂れない。今日食べたものは、朝は食パン1/2枚にチーズとジュース、昼は食べず、夕方に水ようかん、夜は冷凍食品のパスタをたった2口といんげんのごま和え少々、鶏のレバーの甘露煮2口、温泉卵1個、そして先ほど小さめのデラウェア1房。もう少し食べられる気もするのだが、食べた後に襲ってくるかもしれない胃腸の痛みを考えると恐ろしくて、ほどほどにしてしまう。

水ようかんやデラウェアくらいは食休み20〜30分で大丈夫だが、そうでないものは食休み&ゲップタイム30分、プラス1時間くらい横にならないと動けない。いつまでこんなことが続くのだろうか。

食べるという行為だけで必要な時間が多すぎ、ゆったりした気分になれないと思っているところへ、ここ2日ばかり、「排便問題」でさらに時間が取られる。1日のほとんどの時間を睡眠、食事、排泄で占められた気がして、なんだかむなしい。

排便問題とは、便意があってトイレに行けども出ないので、ひたすらトイレに籠ってしまうという。。。尾籠な話だが、肛門まで来ているのにいくら力んでも出ないだ。そういう状態だから、諦めてトイレから出ることもできない。もう下着を汚してもいいやと思って無理矢理トイレから出たりもするが、すぐに「あ、出そう!」と感じてトイレに戻る。なのにやっぱり出ないのである。食後には消化剤と便を軟らかくする薬を飲んでいるのに。

昨日はそんなこんなで1時間くらい格闘して、ビー玉2個分くらいがやっと出た。まだ残っている感じはしたが、夏のトイレはドアを開け放していても暑く、汗だく。便座に座り続けるのもお尻の骨が痛く、もはや限界だったのでそれで良しとした。

で、今日の話。昼間、2時間弱くらい格闘してしまった(だから昼ご飯が食べられなかった)。今日こそきちんと出さなければと思い、奥の手としてビニール手袋をして果敢に掻き出し作戦も試みるが失敗。浣腸もしてみたが、便が出口をふさいでいるため腸の中に入ってくれず、ぎゅっと入れたら薬剤が漏れ出てトイレの床に流れてしまった。

しばらく呆然としながら便座に座りつつ、トイレの床をペーパーで拭いたりする。そして再度、浣腸に挑戦。やはり同じことになったけれど、先ほどと今ので少しは薬剤が腸に入ってくれたみたい。その後、難なく出てくれた。ホッとした。

トイレ掃除をし、自分もシャワーでも浴びようと思うが、なぜかお腹の具合が変なので、一旦ベッドで横になる。どれ位経っただろう、また便意でトイレへ。今度は力まずとも軟らかいのが少々出た。

やっと落ち着き、シャワーを浴びた。暑いはずなのに体が冷えていて、シャワーのお湯の温かさが心地良かった。

食べる→寝る→食べる→寝る→

もう無理に食べないことにしよう。そう思った。

食事を摂り、しばらく椅子に座ったまま食休みをするが、そのうち痛みが襲ってくるのでベッドで右を下にして横になる。結局そのまま寝てしまう。そして目が覚め、また食べなきゃと思って少量何かを口にし、、、同じことの繰り返し。今日は寝てばかりだ。

病院での栄養指導は、1日5食だか6食だかに分けて食べろということだったか、今の私にはとんでもない話。少量しか食べなくても、食事と食事の間隔が狭すぎてお腹もすかないし痛いし、とても食べられたものではない。

このままではもっと痩せちゃうなとは思うが、学生時代の私は今の私よりまだ2キロ痩せていた。だから2キロ分は痩せても大丈夫と、勝手に思うことにする。食べて痛いよりマシだ。

そんなわけで本日の夕飯は、フルーツジュースとダノンのbioと、半熟卵、ビタミン剤のサプリという、夕飯とは言えないメニュー。

自宅へ戻る

昨日、関空から飛行機で戻ってきた。大阪には1か月ほど滞在したことになる。またまた甥夫婦が空港まで車で送ってくれた。

どうも体調が不安だったので、乗るANAには事前に介助のお願いをしておいた。しかし関空では搭乗口がすぐそばだったので問題なさそうだから、羽田での介助だけをお願いし直した。

甥夫婦にお礼の挨拶をして手を振りながら搭乗口へ向かう。涙が出てしまう。本当に良くしてもらった。

台風が去った後で、天候は良好。機上では富士山が見えた。関西から関東に戻るんだな、、、なんだか入院生活が不思議な夢だったように思えてくる。関西弁しか聞けない(関東の言葉は誰も話さない)入院生活だったので、なおさら「帰って来る」感があった。

飛行機が羽田に着く。え?タラップ&バス移動? 今回それが嫌だったからスターフライヤー共同運行便にしなかったのに〜(でもスターフライヤーは乗り心地がとても良いので、こういう非常事態以外は積極的に乗っている)。介助をお願いしておいて良かった! バスも優先席に座らせてもらった。見た目は普通のオバちゃんなので「なんでこの人が?」と周囲は思ったかもしれないけど。

バスを降り、車椅子で到着ロビーまで介助していただく。ちょっと大袈裟だよな、とりあえずゆっくりなら歩けるし、と思いながらもこのほうが手っ取り早そうなので、そのまま車椅子を利用させていただいた。

介助の方に預け荷物をピックアップしていただき、振り向くとガラス越しに大きく手を振っている3人組がいた。迎えに来てくれた夫と弟夫婦だ。

「お帰りなさい!」

「帰ってきました。」

彼らを見たら安心してしまい、ちょっとお腹に入れたいという感覚がわいた。機内で腹痛や嘔吐を起こさないよう昼食は抜いていたので、少し食べてもいいかなと。それで空港内のあまり歩かないところにあるレストランに入ることにした。

彼らは食事を済ませていたので、私が食べたいものを2~3品選ばせてもらい、それを皆でシェアすることにした。飲み物は、夫と義妹はビール、運転手の弟はノンアルコールビール、そして私はトマトジュースで乾杯した。これまでになく(と言っても少量だが)食べられ、結構大丈夫じゃん!と自信がわいてしまった。

その自信が裏目に出る。家に送ってもらい、しばらくしてから夫とお菓子を食べたら、胃と腸が痛いのなんの。結局、夕食の時間になっても調子が悪く、夕飯はまぐろの握りが1個だけ食べられたという、情けないことになった。

さて、久しぶりの我が家に帰ってみると、いつもの家でないような錯覚に。でもやはり落ち着く。ベッドもトイレもリビングの椅子もすごーく落ち着く。あー、帰って来たんだな、自分の家へ。