風の死ぬ森

知っているのに忘れていた太陽
歩いていたのに忘れている地表
太陽から三番目の天体にて
大切な隔たりは真空の時のようにあり
風は淀み吹き過ぎた
風の音の誘う方へ
風の導く方へ風に向かって
それから風の死ぬ森
その分だけ生まれるモノ
先のことが見えるのではなく
引き戻せされるというのも違う
向こうの空が見えてくる気がする
その狭間の丘で
形骸(すべて)は失っていることで
形骸は生まれているように
形骸(モチーフ)が死んでゆく痛みを激しく知るとき
ワタシが死んでゆく激しさを知る
形骸が生まれるときの苦しさや喜びを激しく知れば
ワタシもそこに生ることを空のなかで知る
体も心も本来あるべきところに生ること

00030

向こうに生るときは こちらにはいなくなり
こちらに在るときは 向こうにはいない
不規則な点滅 
いく度も朝は蓋う循環
          橋の方向
ひとがつくるまゆ その場 位置(で話すよりない) それから計りのない空間
形骸に生る狭間(明滅する辺空)にて循環し やはり澄明な糸に紡ぐ
真に向かって行くと同時に空へと向かって行く ドリル
ここで風車のように回るとき(いま)同じ風に吹かれて回るものもの
私の向こうとは私さえも隔たっているように
あなたの向こうとあなたも隔たり
風の向こうから隔たり 風は私の向こうと隔たる私に痛いほどだが
私の向こうはやさしい「風」を感じていた真空

00027

形骸(ワタシ)のこちらから見れば丘(または狭間)で
向こうから見れば狭間(または丘)の向こうがここ
丘の高さだけ遠くの生る
形骸は丘のまわりを循環して その場に在る
決して形骸の中ではなくおもてのどこかでもなく なだらかな丘のそれでも頂へ
僕がなんだか小さくなっては 位相をすっと持ち上げられるような
ほんの静かな
丘の向こうの日
形骸なら包める
生り死
包み映して消える間にも
生まれている様々な形骸
いま目の前の風景にないものはつくる 材料はある
不安は造り変えればいい 何もつくらずにいたら化けてでてきたもの
形骸をひと塊が息づくために形骸は形骸をつくるだろう
ひと塊の粘土からできたものが たとえば
大気などそれに触るものを震わせ
形骸が生きるためと信じて研いだ刃が 他の生きる形骸を変えた
刃を研いだ形骸(もの)自身が刃という形骸で変わることはないと言い切れるか
形骸(わたし)がおおきく息づくように
形骸(あなた)にそこに生りつづけて欲しくて
そのために死ぬことも あると思う
形骸が生まれる少し向こうに消えて幽かに生るその場 造るものを信じている
生るための生産も信じているなら
決して彼自身そうとは言わないけれども 彼は祈りでもある
祈るようにつくるのか つくるように祈るのか
その場を信じてその場でつくられたものかどうか 場には風が立っている
意識って不思議だな そこまで形骸といえるかもしれないその向こうからでも
こちらからでもそこを駆け廻れば 向こうはここで
向こうへの生る場はいっしょに生る場

00026

ここではそれぞれの場で循環するのが理にかなうことともいえる たとえば僕なら僕の向こうの日がそれぞれの形骸(ワタシにも)に呼びかけて それぞれの朝が明けるたびに場を得れば波紋のように 一瞬明るくなり 朝がいつか途切れたときの不安は死のように
呼びかけることはワタシが感じること見ること聞くことなどでもうはじまり 起きているのなら歩きつづけ変わりつづけ呼びかけつづけている
この形骸というかたまりのどこでも

00025

朝の不安 起きている この大地の響き
空の響き
長い夜の旅を終えて 朝の試練を通る個の痛み
新しい朝を迎えるための手続き
窓の向こうの暗緑のなかから 朝はやって来るから
朝の響きを描きましょう
目を覚ませ形骸(ワタシ)の循環
呼びかけ 造られる橋は
振り向くとすでに幽かに消え出すので
それが形骸に映され消え残っているとき
あたらしいレンガを呼びかけてはひとつずつその場へ置いていく
背面の修復などもしたりする
なんとか向こうへ渡ろうとするのは
いつも波紋は消えようとしているし
その様子はうつくしいから
消えるだけの物足りない「青」の水面
幽かに立ち続ける波と風
ヒトのシゴト?
弁がひとつ閉まるたびに
まだ光になる前の循環は際立つ

00024

点には海の 狭間に 澄明な青い空と太陽という天体
黄土に肌色の壁 そういう風景に遊んで

00023

疲れている? そうでもない
不安? いつか幽かに蔓延した
どこから来た? 土か空
どこへ行く? 土か空へ還る
どうして目覚めるのか? 何でそんなことを聞く?
月日の狭間の循環のため
ワタシを震わせるところ 大地を震わせるモノ
地面のどの辺りに波は立つかしら?
モチーフとワタシのシワをもどした 接する辺に

00022

丈夫で美しい橋をつくろう 子供の頃に絵を描いて知った
たとえば春の芽の一斉や 夏の風の調和
呼びかけたり見つめ返すせんのこと ワタシはいつも橋の上にいて
人はなぜ喋りたがるのかを知っていると思い 聞くことは上手だと思っていた
呼びかけることで橋は築かれてゆくのが見えた
彼がその風景のうえを渡っていくのを手伝うのは楽しく
橋を築き風景を描くのは子供ながらもシゴトだと思い それに酔った
ここでは在るだけで呼びかけ語りかけてくる
ノックだけでかなり多くのドアは開かれ
そのなかのワタシというドアをたたけば 森の狭間をいくつか抜けて
橋がそこから掛かっている丘に出る
ワタシは起きていて 適当な循環を繰り返す
アタマノナカ オキロ
シワがすっと刻まれていた 色のない狭間
この天体のナカでその場を示す 何かをたとえば描いてみれば
線は引かれる 色も塗られた
声は上がり 手は高く掲げられた
距離でもいい(測ってごらん)大きさでも力でもいい 結局は測れるものだ
ハカルってどういうこと
きっと見えるまま描くだろう
この頭のナカの造船所 ワタシは泳げないからね