Archive for the ‘03.治療・研究について知り得たこと & 署名活動’ Category

難病情報センターのサイト紹介(No.192 腹膜偽粘液腫)

難病情報センターのサイトに、23年度の難治性疾患研究班情報がなかなかアップされないなと思っていたところ、いつのまにやらアップされていた。

HOME >> 難治性疾患研究班情報(研究奨励分野) >> 研究班名簿・疾患概要(23年度)
の192番に、「腹膜偽粘液腫」がある。

そちらの概要を以下にまるごと引用(2012年1月現在、サイトに公開されているもの。)。

*****
1. 概要
研究代表者らは2008年に特定非営利活動法人腹膜播種治療支援機構を設立し、PMP患者の本邦における実態を調べてきた。機構の所属病院で扱った症例は5年間で623例(男199例、女424例)と世界でも類を見ない多数例となった。このうち、387例に対し、術前化学療法・腹膜切除・温熱療法を行なった。これら症例の切除標本・予後を解析したところ、組織学的悪性度・転移の分布定量評価法・切除の方法が重要な予後因子であることが判明しつつある。この研究では本邦におけるPMPの発生頻度・組織学的悪性度と予後の関連・転移のメカニズムの解明・安全で根治性の高い手術療法の確立・有効な化学療法の確立などが解明できると考えている。
2. 疫学
イギリスのBrendan Moranの研究では、腹膜偽粘液腫 pseudomyxoma peritonei (以下PMP)は、100万人に1人の割合で発生する稀な疾患である。しかし、本邦における発生頻度・発生原因はまったく解明されていないのが現状である。そこで、この研究で日本の外科・産婦人科病院1220箇所に過去5年間に経験した腹膜偽粘液腫のアンケート調査行い、本邦での発生頻度を解明する予定である。
3. 原因
原因はまったく不明である。PMPの組織分類は播種性腹膜粘液腺腫症(DPAM)と腹膜粘液性癌腫症(PMCA)がある。最近、悪性では上皮増殖因子受容体(EGF受容体)が発現していることが報告されている。我々が経験した症例の切除標本の遺伝子発現・免疫染色を行い、異常発現している遺伝子を同定するとともに、予後との関連を調べる。
4. 症状
特徴的な症状は認めない。腹部の異常な膨隆・腹水の貯留による呼吸困難・急に出現するソケイヘルニア・虫垂炎様症状・人間ドックの超音波検査で腹水が指摘された、などの症状が見られる。
5. 合併症
尿管の圧迫による腎機能低下・腸管に穿孔することによる腸漏・膀胱に穿孔することによる膀胱漏・腸閉塞・稀に胆管の圧迫による黄疸・胸腔転移による呼吸困難などが見られる。
6. 治療法
治療法では全身化学療法は効果が低く、腹膜切除による腫瘍の完全切除と微小な遺残腫瘍を術中温熱化学療法で治療することが唯一の方法である。これは研究代表者らが運営している国際腹膜播種学会(Peritoneal Surface Oncology Group International)による第7回Peritoneal Surface Malignancy Workshop (Uppsala, 2010.Sep.8-10 )でコンセンサスが得られている。
PMPは腹部全体に転移した例が多く、完全切除するには腹膜切除しか方法がない。しかし、腹膜切除を安全に施行するには70~130例という膨大な数のLearning curveが必要である、この疾患を治療する医療施設では外科医・泌尿器科医・婦人科医・麻酔医・ICU担当看護師・病理医による治療チームを作り、一人一人の患者に最適な治療ができる体制ができていなければならない。発生頻度の少ないPMPの治療を安全に高い治癒率で施行とするには、トレーニングが十分されたチームによる集中的治療が不可欠である。
7. 研究班
腹膜偽粘液腫の本邦における発生頻度・病態の解明・治療法の開発研究班
*****

同じく、研究班名簿を以下に引用(2012年1月現在、サイトに公開されているもの。名簿は表組。)。
*****

腹膜偽粘液腫の本邦における発生頻度・病態の解明・治療法の開発研究班

区分
氏名 所属等 職名
研究代表者
米村豊 特定非営利活動法人腹膜播種治療支援機構 理事長
研究分担者
遠藤良夫 金沢大学・がん研究所 准教授
三浦真弘 大分大学院医学系研究科・生体構造医学講座 准教授
片山寛次 福井大学医学部附属病院・がん診療推進センター 准教授
藤田拓司 田川市立病院・産婦人科 部長
宮本謙一 金沢大学附属病院・薬剤部 教授
平井一芳 福井大学医学部国際社会医学講座環境保健学領域 助教
平野正満 草津総合病院・外科・腹膜播種センター 部長
水本明良 草津総合病院・外科・腹膜播種センター 手術部長
石橋治昭 岸和田徳洲会病院・外科・腹膜播種センター 部長
*****

以上。

米村先生の手術が受けられる病院

それは、滋賀県草津の草津総合病院、または大阪府岸和田の岸和田徳洲会病院。米村先生は確か、草津で週1日(ちょっと曖昧)、岸和田で週2日、手術されていらっしゃる。1日に2例やったりするらしい。。。すごい。

外来診療は草津は第1、第3土曜日、岸和田は毎週木曜日(だと思う)。静岡県長泉町の池田病院でも第4土曜日にされている。受診するには、いずれも予約が必要(なはず)。

私の場合は、患者支援の会から腹膜播種治療支援機構の勝谷さんにメール連絡するよう教えていただき、メールをしたところ、勝谷さんから草津に来るよう指示された。草津で初めて受診し、先生から岸和田でも良いと言われて岸和田で手術を受けることにした。

もし岸和田の病院のことを知っていれば、直接、病院に電話したかもしれない。だが不思議なことに、岸和田の病院のHPにはパッと見たところ、外来診療担当表に米村先生の名前がないのである。ところがスタッフ紹介にはしっかり先生の名前が掲載されているし、先生の専門領域として「胃癌、腹膜播種、腹膜偽粘液腫」とある。

聞いたところによれば、数年前に米村先生のことがTVで取り上げられた時に病院の電話がパンクするほど鳴り続け、他の患者さんたちの迷惑になってしまったのだとか。だからなのか、岸和田ではまるで裏メニューみたいな扱いに見える。(電話して初診の予約ができるかどうかは不明。)(下の追記【その1】ご参照願います)

今またTVを見た人で、先生に手術してもらいたい患者さんが全国にいると思う。腹膜偽粘液腫の患者さんは少ないけれど、先生もまた一人なのでかなり予約が混んでいるのではないかと推測する。それに術後の経過観察の外来受診者は増えるばかりだし(私もその一人)。

関西にわざわざ行かずとも、たとえば東京で手術できないかと思う人は多いだろうけれど、この手術のエキスパートとなると、日本では米村先生しかいない。でも、そんな先生が日本に一人でもいてくれて、患者としてはラッキーである。(下の追記【その2】ご参照願います)

ちなみに、先生の手術は日本の優秀な外科の先生方も手を出そうとしないものなのだから、タイヘンっぽいらしい。受けた自分は実感がないけれど。。。だから、これから受けようと思う人は、合併症の可能性等いろいろ考えてから手術するかどうかを決めると良いと思う。でも基本、長生きしたかったら手術、だと私は思う。すごく気になる人工肛門については「皆嫌がるから、最近はあまりやっていない」と、米村先生が初診時に話されていたのを記憶している。

2013年3月23日追記:
【その1】岸和田徳洲会病院に、米村先生の「腹膜播種センター」が堂々と!載っています。それを知った私のブログ記事はこちら

【その2】東京では、国立国際医療研究センター外科が治療に当たっているようです。それについての私のブログ記事はこちら

2017年6月5日追記:「米村先生にたどり着く方法」を投稿しましたのでご覧ください。

「難病認定嘆願書」署名ありがとうございます(3)

11月20日、計131名分の署名を腹膜偽粘液腫患者支援の会に持って行きました。

銀座多嘉山さんのご関係の方、義妹のお友達の皆さん、そのほかにも署名してくださった皆さん、ありがとうございました。

このほか、電子署名をしてくださいましたEC88の皆さんにもお礼申し上げます。

20日のシンポジウムで米村先生が話されていましたが、難病認定嘆願書の署名が当時50万人に迫る勢いで集まっていたのが後押しとなり、厚生労働省の難治性疾患克服研究事業として、先生方の研究「腹膜偽粘液腫の本邦における発生頻度・病態の解明・治療法の開発」 が採択されたということでした。ふつう、民間レベルではなかなか採択されないことなのだそうです。これも署名がたくさん集まったからだそうです。

でも、不思議なのは研究期間はたった1年。1年で結果を出せっていうのは、普通に考えてもやたら厳しい気がします。引き続き必要と判断されれば3年に延びるらしいですが。3年間になってほしいものです。

腹腔内温熱化学療法の保険診療の署名お願い

「第2回 腹膜偽粘液腫シンポジウム」の米村先生のお話のなかでもあったように、腹腔内温熱化学療法が保険診療となるよう、署名のご協力をお願いいたします。

詳細については署名ご協力のお願いをご覧ください。署名用紙は最後の破線囲み内の宛先(腹膜偽粘液腫患者支援の会の会長宛になります)にお送りください。

署名用紙こちらになります。

なお、上記のお願いと署名用紙は、シンポジウムで配布されたものを私がPDFにしたものです。しかるべきところからアップされたら、そちらにリンクし直すつもりです。

腹膜播種治療支援機構のHP(署名活動の項)にアップされましたので、そちらをご覧ください。(2012年8月25日追記)
http://www.npo-pdt.org/署名活動/

腹膜偽粘液腫の難病認定の署名とは、また別のものになります。腹腔内温熱化学療法の保険診療の件は、早急に決まらなければならないものだと思います。

ちなみに、米村先生の手術を受けるにあたり、現在、腹腔内温熱化学療法が保険診療でないからと言って、手術を含めて自由診療(保険を使えず、全額負担)になってしまうのではありません。そんなだったら、私はきっと受けられなかったと思います。どうなっているかというと、腹腔内温熱化学療法はカウントされていないのです。患者は保険診療としての金額の支払いとなります。

でも、いつまでもこんなわけにはいかないと思います。先生方がすごく頑張っていらっしゃるのを目の当たりにして、自分はすでに手術してもらっちゃったから、もう知ーらない、とはとても思えないのです。

「たけしの〜家庭の医学」でも、「DOCTORS」でも、腹腔内温熱化学療法のことには触れられていませんでした。手術とセットなはずのこの療法が触れられなかったのは、このへんの事情があったからではと私は推測しています。

第2回「腹膜偽粘液腫シンポジウム」

11月20日、腹膜偽粘液腫患者支援の会主催による「第2回 腹膜偽粘液腫シンポジウム」に参加した。100名近くの参加があった。

内容のメインは、米村豊先生による「腹膜偽粘液腫の最近の知見」と、腹膜播種治療支援機構 副理事長の勝谷禎介さんによる「腹膜偽粘液腫の患者支援と最近の動向」。米村先生から新しい治療法の話などもあって、もうびっくり、行った人は最新の話が聞けて良かったと思う。

いろいろな話のなかで、私が興味をもったことや、自分自身の今後に関係があることのみ書き留めてみる。私の思い違いが大いにあるだろうから、先生がこう言っていたみたいに転載するのはやめてほしいっす。そして、内容が気になった人は、いずれ出てくるであろう信頼できる資料をあたってほしい。

まず、米村先生の新しい手術法のお話。がんの治療で、生体内に含まれる天然アミノ酸の一種を体に入れると、がん細胞だけに入っていき、とある光を当てるとがん細胞が死滅する(光治療:PDT)というのがあるのだが、これを応用し、そのアミノ酸の一種を手術前に服用してから開腹すれば、特殊なレンズで見るとがんの部分が光って見える。その光っているところを切除する、とのこと。もうすぐやる、みたいな話だった。なんか、スゴイ。完全切除が基本なだけに、かなりの武器になりそうだな〜〜。

また、腹膜偽粘液腫で特異的に発現している遺伝子の解明と新しい分子標的薬による治療の話も。遺伝子の同定はかなりイイ線いってるらしい。現在までに見いだされた候補マーカー遺伝子が、、、なんて。そして、抗体になるたんぱく質が薬となるらしいのだが、でも、この薬ができるまでにはあと20年くらいかかるらしいので、今の最善の治療法となると、完全切除と術中温熱化学療法をセットにした、米村先生がいつもやっている方法となる。

ヨーロッパでは腹膜切除と腹腔内温熱化学療法(HIPEC)の併用が標準的治療になっているにもかかわらず、日本では腔内温熱化学療法が保険診療にも認められていない。腹膜切除と温熱化学療法をやらなければ、飛行機からパラシュートを着けないで落ちるようなものなのだそうだ。そこで! 腔内温熱化学療法について診療報酬制(保険診療)になるように署名活動に協力してほしいということだった。

次は勝谷さんのお話。

腹膜播種治療支援機構が行っている抗がん剤感受性試験は、ほぼ100%の患者さんが受けているとのこと。10種類の抗がん剤で見るのだが、奏功率50%以下ということが多いという。0%ばかりの人もいるらしい。私も受けたのだが、私の場合、2種類が70%を超えていた。ラッキーである。

また、厚生労働科学研究費補助金による難治性疾患克服研究事業の一環で、全国1086施設にアンケートを実施したことや、草津での先生の外来人数などのお話があったが、面白いと思ったのが、統計を取っているわけではないが、腹膜偽粘液腫の患者さんはイメージ的に小柄な人が多い気がする、という話。

この話は余談ではあったが、私も身長が低いし、その日お会いした人で患者だというに人も大柄な人はいなかったように思ったので、妙に納得してしまった。米村先生のお話のなかで、ヨーロッパでは100万人に一人と言われているが、日本での発生頻度を調査すると、65万人に一人みたいなことだったから、小柄な東洋人のほうが発生頻度が高いかもと、私は思った。

ちょっとびっくりした話としては、腹腔内温熱化学療法が保険適用外のため病院負担となっている事実は承知していたが、この療法のための機械は、草津の病院では腹膜播種治療支援機構が負担していて、すなわちそれは米村先生の負担であるとのことだった。

米村先生もおっしゃっていたが、腹膜播種を治療するために頑張っている世界の先生方は、私財を投じたり、逆境にめげず立ち向かっているらしい。ボールチップメスだって、先生は自分でお金出して開発したわけだし。そういう先生方のおかげで、今、私はこうやって元気で生きていられるんだ。。。

さて、先生と勝谷さんのお話のあと、先生への質疑応答があった。質疑応答のときの話だったか、先生のお話の中でだったか定かではないが、こんなことをおっしゃっていた気がする。。。(気がする、だから間違っているかも。)

「抗がん剤は効かないと言っているのに、抗がん剤感受性試験をする必要があるか?」

他のがんに比べて効かないという意味で、5人に1人くらいは効く。抗がん剤感受性試験をしておけば、再発して手術のとき腹腔内温熱化学療法でも効く抗がん剤を使える。なるほど〜〜。

「再発したら?」

再発しても、すぐ手術すれば大丈夫。低悪性の場合、44か月間は半年に1回は検査すること。定期的にCT、MRTをやって、見つかったら取る。悪性の場合は抗がん剤治療もある。腫瘍マーカーには見方があり、上がったからすなわち再発と思うのは早計。

「卵巣摘出で更年期障害があるが」

エストロゲンの、それもパッチを使えば飲み薬のように肝臓に負担もなく良い。がんのリスクが言われるが、腹膜偽粘液腫については問題ない。ふむふむ〜〜。

そんなこんなで、収穫多しのシンポジウム、最後に患者の体験談があった。男性一人と女性一人。で、女性のほうがワタクシだったりして。くだらない話をお聞かせしてしまい失礼しました。

  • jo

    2011年11月23日(水)21:31

    返信

    シンポジウムに参加していたものです。
    先月、妻がこの病気にかかっていることがわかり
    あわてふためきながら
    この会にたどり着きました。

    当日は本当に参考になるお話を聞かせていただきました。
    私どもも手術していくことになると思います。

    私も・・・関西出身者なので
    よけないことをいわないように
    妻の心の支えになるよう
    がんばります。

  • pom

    2012年02月07日(火)21:27

    返信

    joさん、こんにちは。
    お返事をしたつもりだったのですが、なぜかアップされておらず、今更ながらでお返事させていただきます。すみません!
    その後奥様の具合は、いかがでしょうか?
    手術の順番待ちだとすると、ちょっと不安ですよね。。。
    寒い毎日ですが、joさんも奥様もご自愛くださいますよう。

  • jo

    11月 23rd, 2011

    返信

    シンポジウムに参加していたものです。
    先月、妻がこの病気にかかっていることがわかり
    あわてふためきながら
    この会にたどり着きました。

    当日は本当に参考になるお話を聞かせていただきました。
    私どもも手術していくことになると思います。

    私も・・・関西出身者なので
    よけないことをいわないように
    妻の心の支えになるよう
    がんばります。

  • pom

    2月 7th, 2012

    返信

    joさん、こんにちは。
    お返事をしたつもりだったのですが、なぜかアップされておらず、今更ながらでお返事させていただきます。すみません!
    その後奥様の具合は、いかがでしょうか?
    手術の順番待ちだとすると、ちょっと不安ですよね。。。
    寒い毎日ですが、joさんも奥様もご自愛くださいますよう。

「難病認定嘆願書」署名ありがとうございます(2)

本日、計294名分の署名を腹膜偽粘液腫患者支援の会に郵送しました。

小学館辞典編集部の皆さん、

伊勢原中学校第29回卒業生同窓会に出席の皆さん、

伊勢原ひかり幼稚園の先生方、

教育委員会の皆さん、

大学時代の同級生Mさんがお勤めの会社の皆さん、

そのほかにも署名してくださった皆さん、

ありがとうございました。とりまとめてくださった方々にもお礼申し上げます。

署名の数がついに50万人を超えたそうですが、何人集まれば難病に認定される、という決まりはないのだそうです。しかし、おひとりおひとりのお気持ちが署名という形でこのように集まって大きな力になっていると思います。

引き続き、よろしくご協力をお願いいたします。

オンライン署名もできます。

だんだん大胆にお願いしてます

はじめは親戚に頼んで集めてもらった署名。最近は自分からもお願いしなくてはと、なんとなくカミングアウトしやすい、それも人が何人か集まっているところで「難病認定嘆願書」の署名のお願いをしている。

先週は、銀座の某ギャラリーでのオープニングパーティでお願いしてしまった。趣味が高じて私も出品者の末席を汚させていただいており、私としては復帰後初の展覧会だった。皆さん快く署名してくださりありがとうございます。

今日は、横浜の某ギャラリーへ。在廊されていた陶芸家の先生が、「良かった良かった」と両手で私の頭をモジャモジャにかき混ぜた。その先生の個展を拝見しに行った時が、米村先生のセカンドオピニオンを受けに行く直前だったため、つい、先生に病気のことを話していたのである。だから、手術して帰って来た私をとても喜んでくださったのだ。

病気のことをお伝えしていた画家の先生からは、以前「元気になったら僕の絵をあげる」と言われていたのだが、、、どうも本当にくれるらしい!

「あの絵、あげるから。この展覧会で売れなかったらね。」

売れないのを望むワケにはいかない。ちょっとフクザツな気持ちだ。

この画家の先生がギャラリーにいた方たちにお声がけくださり、一気に署名していただいた。本当にありがとうございます。

また、昨日は車の6か月点検に行って署名をお願いした。そういえば、3月の車検のときは病気のことも話せなかったし(そもそも、何の病気かもわからなくて不安だった)、何しろ暗かった。イケメン営業マンさんとは地震や停電の話をしたのだが、心の中で「もしかしたらこの先、もう運転できる状態じゃなくなるかもしれない」と思っていたっけ。

それがこうやって6か月点検に来られるなんて! それも「ちょっぴり擦っちゃってえ。タッチペンでいいからちょこっと塗っといて〜〜」なんて言っている。そのうえちゃっかり署名まで。日産プリンス神奈川戸塚店の皆さん、ありがとうございます。

大胆にお願いしつつあるワタクシ。そこで、この場でもお願いしてしまおうと。たぶんこのブログを読んでくださる方は同病の方か知り合いくらいだろうけど、うっかり、何かの検索キーワードにひっかかってしまった方がいるかもしれず。そんな方、おいででしたら、ご同意いただければウェブからの署名をコチラ(下のほう)でお願いいたします。

さて、さらにもう一つの署名活動を。

さようなら原発 1000万人アクション」。面白いことをやっているアーティストから、本人が発行している新聞とともに下のチラシが同封されてきていた。集会には行けなかったけれど、こちらも少しずつ署名活動をしていこうと思っている。

みんな生きていたいでしょ? 元気で暮らしたいでしょ?

  • you

    2011年09月23日(金)23:26

    返信

    POMさん、こんばんは

    徐々に、本来のアーティステックな日常に戻られたようで♪ やっぱり東京は眩しいなー☆

    POMさんの帰りを待っていたのは、パートナー、ご友人、ご家族以外にも、新車チャンがいたわけですね(笑)

    色々あって、お向かいさんは再入院中(大阪市内)ですが、本人 いたって前向きです、ご心配なく。

    猛暑、台風と色々ありましたが、穏やかな秋の到来ですね。

    食欲の秋で、POMさんのおなかが活気付きますように!

    • pom

      2011年09月24日(土)00:32

      返信

      youさん! お向かいさんの再入院とは、、、そんな〜。
      こちらのおなかは変な方向に活気づいてしまいまして、そのことをブログに書こうとしたところでpomさんのコメントに衝撃を受けちゃった。
      お母様が早く元気になれますように、お祈りしてますから!!! 茶臼山に飛んで行け〜〜〜! 帝塚山に飛んで行け〜〜〜!

      追伸:私の帰りをバッテリーもあがらず待っていてくれた車は、買って3年以上経つけど、今も気に入って乗ってます、こすりながら。。。

  • you

    9月 23rd, 2011

    返信

    POMさん、こんばんは

    徐々に、本来のアーティステックな日常に戻られたようで♪ やっぱり東京は眩しいなー☆

    POMさんの帰りを待っていたのは、パートナー、ご友人、ご家族以外にも、新車チャンがいたわけですね(笑)

    色々あって、お向かいさんは再入院中(大阪市内)ですが、本人 いたって前向きです、ご心配なく。

    猛暑、台風と色々ありましたが、穏やかな秋の到来ですね。

    食欲の秋で、POMさんのおなかが活気付きますように!

    • pom

      9月 24th, 2011

      返信

      youさん! お向かいさんの再入院とは、、、そんな〜。
      こちらのおなかは変な方向に活気づいてしまいまして、そのことをブログに書こうとしたところでpomさんのコメントに衝撃を受けちゃった。
      お母様が早く元気になれますように、お祈りしてますから!!! 茶臼山に飛んで行け〜〜〜! 帝塚山に飛んで行け〜〜〜!

      追伸:私の帰りをバッテリーもあがらず待っていてくれた車は、買って3年以上経つけど、今も気に入って乗ってます、こすりながら。。。

「難病認定嘆願書」署名ありがとうございます

7月から、親戚が腹膜偽粘液腫の「難病認定嘆願書」の署名を集めてくれていました。今までに集まった署名、計444名分を、本日、腹膜偽粘液腫患者支援の会に送りました。

貝塚市内にある青年団の皆さん、

大阪の、大丸エナウィン株式会社の皆さん、

そして横浜の、日産ラーニングセンターの皆さん、

ご協力ありがとうございました。お忙しいなか、とりまとめてくださった方々にもお礼申し上げます。

また、私の知り合いで署名してくださった方々、親戚のみんな、ありがとう。上記人数に入っていないけれど、電子署名をしてくださった方々もありがとうございました。

「難病に認定されることで、少ない患者さんの治療データが調査され、治療法と医療技術・医療設備の向上、医療費の自己負担の軽減など、安心して治療を受けられる環境が期待できます」と、支援の会のHPにあります。私自身について言えば、現時点で最も適切な手術を受けられたので一安心ですが、今後のフォローについては、専門医のもとまで行かなければなりません。難病に指定されたら地域病院との連携が取れ、地元で安心して経過を診てもらえるようになるのではと思っています。

そもそも難病指定されていたら、最初の手術前に病名がわかったかもしれないし、治療法もやがて確立して大学病院で根治手術ができたかもしれません。できなくても、病院が専門医師を紹介してくれたことでしょう。私が経験したように、専門医師のセカンドオピニオンを受けたいと言ってトラブルになることなど、ないはずです。

ひどくならないうちに専門医の適切な治療を受けられれば、命を縮めなくてすみます。少なくとも、その可能性が高くなります。だからこそ、難病指定は必要だと思います。これから患者になるかもしれない人のためにも、今まだ治療を受けていない患者さんのためにも。

私は自分の病気ばかりが優遇されたいとは思っていません。他の病気で苦しんでいる方々がいるのは知っているし、また、病気ではなくても、例えば震災や原発で被災された方々の健康問題等も、手厚くされなければいけないはずです。今、この時点で自分の病気の難病認定をガンガン言うのはどうなんだろう、もっと優先されるべきものがあるかもと、悩んだりもしました。

しかし、この病気についてはラッキーなことに、平成23年度厚生労働科学研究費補助金による難治性疾患克服研究事業として「腹膜偽粘液腫の本邦における発生頻度・病態の解明・治療法の開発」 という研究が採択、進んでおり、私も被験者の一人になっています。米村先生が理事長となって、今、「治る(寛解)治療」のエビデンスがどんどん蓄積されていることでしょう(このあたりの表現方法について、私が医療に無知なので、適切に表現していないかもしれません)。

すでに適切な治療法が見えてきているのです。もう一息なのです。これから治療法を見つけるのとは違います。海外でもアメリカ、フランス等、腹膜偽粘液腫の専門センターがあります。難病認定は決して無駄ではないと強く感じています。

2014年7月3日追記:この署名活動は終了しました。ご協力くださいました皆様、ありがとうございました! 指定難病とはなっていませんが、腹膜偽粘液腫がより研究されて治る病気となるよう、引き続きのご支援をお願いいたします。