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兎に角、今この時刻に思うのは漠然とながら壊さなくてはということのはずなのだが。それは眠るにしろ飛び出すにしろ、またそのために本を読んでも写真を見てもいい。ともあれ少し動いて影を反射する光を幽かに知れば、いつものようにぼんやりと待っているものも見えてくるのだろう。
そこにもここにも光の呼ぶ声
モノが消えて形成されていく時に(いつも)最終的に残る形体を知っていた。美しい言葉だったり絵やオブジェ、音楽の一粒ずつの姿。
最終的と言っても純粋に消え残った反射(残照)のことだとすれば、中途半端にその辺りに転がっているものかもしれない。本当の意味で最終的ないちばん遠くの消え去る真際の抽象や消え去った後を想像させる風景。
それを捉えられるのは風景の丘で遊ぶ人だ。
認識やそのさらに向こうを連想させるそこでは、線はせん 縦横の線にかがみおもてのひろがり。
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