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白く忘れ壊しているけれども、じっと見ていると今の僕に言える正確なコトバはそれは壊すというよりも変還するというようなこと。様々な風景やそこからスクリーンに投射する(
・〈物〉物質内の波動が他物質との境界に達すること
・〈心〉感官的知覚の対象を外界にあるものと見ること
・投げかけること
)
色(光)や音ナドの波動が「心」を透過して感覚を残し、白く変還されるときのこと。それとも澄んだ鏡の海に波風が立つことで波動(やそれ以前のモノ)が誘発され、白く変還すること。同じメロディも演る人により違うように、コピーではなく変還(換でもいいDNA)なのだとしたい。
ひどく大まかに書いている。でも今は進むしかない。それから白いモノなのだけれども、コトバにならないと言う前に試してみればたとえばDNA変換のようなものなのではないかという覚え。あるいは時を流れる原子の様子(原子間は真空)であり、一枚の感情と感覚の糸の綴れ織のようにも思えた。
もし今は違うものだと思っていてもであるが、そのような場をここから半歩向こうだと言うとすれば、数歩先に向こうの日を想像することができる。ソレはときどき窓を開けてこちらを覗いていたりするし、僕もときどき覗くから。
半歩向こうでのPUZZLEについてもう少し書けば、それがたとえばある三文字で成り立っているとしたら、そのうち二文字が判ったとしてもう一文字を想像しWORDをつくる業は今に起こり立っていて、今が重なっていくからそれは時ともいえた。それから、自分がその一文字になり組み合わさろうとしてしまうどうしようもないようなちからも業ということなのだろうか(オガタメガタ)。
今見たくないものが見える時間も変還によって引き戻されてつくる器の土に還るだろう。
背中にも右斜め上にも半歩向こう
器は よう 澄みたく
澄む器 (眠る盃)
男が兎に角、性器を振りかざしているような絵を想像した。また、正面から下半身をまさぐられるような感じのする風景(景色ではなく)に出会ったこと。
ある二文字と一文字が組み合わさろうとしていたが、どちらが先にあり、どこから来たかということは、いつか其処からいっしょに来ていつか其処へ還るのであって判りきっていることだろう。雨は降ると書いて、雨はモチーフなのだろうか。土や空やワタシはどうなのか。あまりにモチーフだらけでモチーフとモチーフでないものの区別がつかない。そうすればどんな何から書きはじめてもいいけれども、抽象でもいいけれども、ここで、モチーフは無いと言ったらどうなのか。
子供の時からうごくときにはそうなりたいかそうしたい、ではなかったか。それは既成のものではなく、もし既成のものだったとしても(そういうこともかなりあったのはフツウのひとだからだろう)それは偶然に近くて、共鳴するくらい重なっていたからだろう。それはある姿であり、ある形骸をなしていた。夢の中で何かをつかまえようとしてもするりと少しの間のように感じる向こうへ行ってしまうのと同じくらい向こうにぽかりとあり、それを追いかけて来た。それはおもしろいことも楽しみも含んでいたし、ときどき悲しかったりもしたのだろう。僕が凸だとしたらそれは凹だし、それが器なら僕を入れるだけのもので、僕はその器に入るだけのものなのだ。僕はその空を飛ぶだけの鳥かもしれないし、その道は僕が歩くだけのもの。そこで目をつむり座り込んで頭を抱えたんじゃないか。全体どうしたわけだ。蛹のまま死んでしまった(殺してしまったのかもしれない)蝉を見ていた夏の日がある。
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