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丈夫で美しい橋をつくろう 子供の頃に絵を描いて知った
たとえば春の芽の一斉や 夏の風の調和
呼びかけたり見つめ返すせんのこと ワタシはいつも橋の上にいて
人はなぜ喋りたがるのかを知っていると思い 聞くことは上手だと思っていた
呼びかけることで橋は築かれてゆくのが見えた
彼がその風景のうえを渡っていくのを手伝うのは楽しく
橋を築き風景を描くのは子供ながらもシゴトだと思い それに酔った
ここでは在るだけで呼びかけ語りかけてくる
ノックだけでかなり多くのドアは開かれ
そのなかのワタシというドアをたたけば 森の狭間をいくつか抜けて
橋がそこから掛かっている丘に出る
ワタシは起きていて 適当な循環を繰り返す
アタマノナカ オキロ
シワがすっと刻まれていた 色のない狭間
この天体のナカでその場を示す 何かをたとえば描いてみれば
線は引かれる 色も塗られた
声は上がり 手は高く掲げられた
距離でもいい(測ってごらん)大きさでも力でもいい 結局は測れるものだ
ハカルってどういうこと
きっと見えるまま描くだろう
この頭のナカの造船所 ワタシは泳げないからね
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