白いカプセル
霧の中、飲み込んだつもりのカプセル錠がのどに閊えている。白くて、滑らかだったのに。大きなカプセルが、車両置き場の新幹線のように。
それは、身体運動と深い関わりがあるような気がする。なにかと体も頭も動かしていたただ若い頃は起動している方が普通だった。それでもときにはこんがらがってエラーしてしまったことも覚えている。今は停止しているのが普通になってしまった。ただ、このディスクは死んではいない。果てしなく足で体で歩いてみればいい。
いつものように、一つの完成図を、「起動していた感覚」を想像すれば、体の-血の-細胞の-興奮をつれてくる。落とし錠がすとんとはずれて全ての風が波が、助走を始め止まらなくなる。
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