この記述は当時を思い出しながら、岸和田の病院で書いたものです。
起こされた時はもうICUだったかどうか。。。記憶は定かでない。しかし、ICUのベッドで浴衣に着替えさせてもらったのは覚えている。
程なくして、家族が面会にやってきた。手術は何時間コースだったのだろう。それによって、良性か、はたまた悪性・境界悪性かがわかる。
「いま何時?」
夫が1時と答えた。
「がんじゃなかったんだね!」
すると、夫はちょっと困った顔をしたので、「どうだったか教えて」と聞いた。夫は躊躇しながら言った。
「腹膜偽粘液腫だって。」
そうきたか。。。入院前まで、ひたすら卵巣がんと腹水のことをネットで調べていたので、その病名も知っていた。でもまさか、自分がそれに当てはまってしまったなんて。
夫があとから私に教えてくれた私のその時のリアクションは、唯一自由になる右手をおでこに乗せ、「ああ、それか!」と言ったそうである。