お盆明けの16日、会社にちょっと出社した。まだ他の会社もお休みなところが多いせいか、電話もあまりかかってこない。私も今日は「試しで来てみた」状態なので、ほとんど何もせず。実のところ、その日の会社はオマケで、病院に行きたかったから来たようなものだった。退院時に出してもらった便を軟らかくする薬がもうないのに、便秘は続いているし、だいたいこんな調子で生活していて大丈夫かなと思い、医師に診ていただこうと。で、銀座医院である。
3月、まだ何がなんだかわからず、お腹のぽんぽこ状態を診てもらいに行った病院だ。内科の亀山先生から症状を聞かれ、とりとめもなく気になることをあれこれ話してしまい、「もー何言ってるのかワカラナイ」ってあの時は言われちゃったんだよなー。先生は症状から病気の手がかりを探すわけだから、ごもっとも。
それで今回はワタクシもぬかりなく準備してきたのである。岸和田の病院から、かかりつけ医にと亀山先生宛の紹介状をもらって来たのである。私にも患者の知恵がついてきましたぜ。これで説明しなくても、正確に経緯が伝わる。
今日は患者さんが少ないかと思いきや、そうでもなく、しばらく待った。そして懐かしの(?)早口な先生の声が私の名前を呼んだ。
診察室に入ると、なんだかやっぱり懐かしい亀山先生が。
「顔色イイね。良かった!」
と私の顔を見て仰った。「粘液腫に栄養を取られてしまい、消耗戦になる」というようなことを、先生は以前にも仰っていたが、そんなことでゲソゲソになっているかと思えば、意外にも顔色が良かったというわけで。
「粘液腫が取れたっていうことは、取れたんだよなあ。」「温熱化学療法もやったんだね。」
現在の日本の医学界では腹膜偽粘液腫は取りきれず、姑息手術しかないというのが常識らしく、そんなわけで最初に手術した大学病院の外科の先生からは、米村先生の根治手術を否定されてしまった。だから、このリアクションには理解が出来る。でも亀山先生は否定しなかったから、良かった! ここで否定されたら、診てもらえるところがなくなっちゃう。
そして、懸案である便秘のこと、食事で困っていることなどを先生に話した。
お腹を診てもらうとき、ベッドに横たわりながら、ああ、あの時、ゼリー状の腹水があるってここで言われたんだよなあと思った。その時はお腹は膨れていたけれど、当然、切った痕はなかった。今、先生に見せているお腹にはばっちり手術痕がある。あの時、開腹手術は免れないと、、、あれから、免れないどころではなかったわ。でも、戻って来たんだわ、ここへ。元気で銀座に戻ってこられて、本当に良かったっス。
さて、食事関係については、ヨーグルト味で飲みやすい栄養剤があるという情報をいただいた(その後、近くの調剤薬局にあるかと思ったら、なくて残念!)。また、
「あげようと思う冊子があるんだよ。ちょっと待ってて。」
と言って、先生は冊子(『ロハス・メディカル』7月号)を持って来てくださった。口から摂る、バランスの良い栄養こそ、がんの治療やQOLを良くするという内容である。がんでなくても参考になると。帰ってから読んでみて、しっかり栄養を摂らなければと再認識するものだった。サプリメントも上手に利用すれば良いこともわかった。
ワタシ的に特に気になったのは、「栄養不良は免疫機能が低下する大きな要因の一つ」ということ。免疫機能が低下して、温熱化学療法をしても万一残ってしまったかもしれないヤツらがのさばりでもしたら! 絶対に再発したくないので、なんとか栄養をつけなければ〜〜。