春恒例の展覧会に出品した。最近、自分の作風に少し変化もあったので、ここ数年会っていない友人たちにも展覧会の案内を出してみた。友人たちにとっては作風云々なぞ気にも留めないだろうし、そもそも自分自身そのことはどうでも良いのだ。久しぶりに会うきっかけにすぎないんだからさ。
そして。偶然は必然だ、と思うことがまたあったのである。
来てくれたM子と久しぶりの再会を喜んだ後、彼女がこう言った。
「Rさんがね、来週末に日本に来るのよ〜!」
Rさんが! Rさんのことは、以前ちょこっとブログに書いたことがある(「郵便が2通」)。
Rさんはイタリア語圏のスイス人で、M子を通じて7年前の来日時に会った。それきり会っていないが、M子から私の病気のことを聞いた彼女がその後、励ましの手紙をスイスからくれたことがあったのである。
手紙には、私が元気になるようにという祈りの言葉とともに、近況報告があった。彼女もまた、がんで抗がん剤治療をし、今は放射線治療に遠くまで通っている、と。
スイスに遊びに行ったM子によれば、Rさんは薬の副作用で髪の毛がなくなったけれどスカーフでオシャレして格好良かったと言っていた。
そんなRさんが7年ぶりに日本へ来るというのだ。
「pomちゃんからすごいタイミングで展覧会の案内来たから、だったらRさんの滞在中、pomちゃんもちょっと会わないかなと思って。」
「もっちろん会いたい!」
ということで、Rさんの来日何日目かの夜に、3人で食事したのである。
7年ぶりという月日だけでなく、その間にお互いにあった健康問題と、今はそれがなかったかのように元気で7年前と変わらず、二人の病気の過程を知ってるM子なんか涙ぐんじゃって、3人とも怪しすぎる英語は相変わらずなのに気持ちはしっかり通じて(だけど今回はやや面倒な話はスマホの翻訳サイトに入力してイタリア語や日本語にして、ビミョーだけどほぼ理解可!みたいな)、楽しい時間は過ぎて行ったのだった。
ちょうどその数日前、私は関西に日帰りで行ったので、Rさんには京都のお菓子のお土産をバッチリ渡せて良かった。彼女からはリンツのチョコやら、イタリアの食材やらを頂戴した。
そしてもう一つ、彼女からのプレゼントがあった。その日、M子が借りている家庭菜園に遊びに行った彼女が見つけたというもの。
「Rさんはね、四葉のクローバーを探す名人なのよ。スイスでもそうだったよ。」
「わあ! グラーッチェ、Rさん!!」
家に帰り、四葉のクローバーを飾った。4本もあった。食事の後で記念撮影した写真とともに、このクローバーの写真も添え、今回初めて聞いた彼女のメールアドレスへ送った。
また、会いましょう!