Archive for the ‘02.病名がわかってから(入院・手術)’ Category

岸和田の病院を退院!

ついに退院日。朝からなんとなく落ち着かない。
朝の回診は、米村先生、石橋先生、呂先生の豪華フルメンバー。「今日、退院だね」と軽く一言で終わる。もう、初回外来は3か月後に池田病院で診ていただけると聞いているし、まあ、特に何というものもないわけで。それより、お向かいさんが今つらい状況で、先生方はそちらに注力しなければならないのだった。

ふと、先生にお伺いしておきたいことがあるのを思い出し、お向かいさんの回診後、3つの質問をする。池田病院には事前予約をすべきか、受けておいた抗がん剤感受性試験の結果はどうだったか、カレーやコーヒー、抹茶など口にしても良いか(栄養部からいただいたパンフレットはダメってことだったけど)。

事前予約は1週間くらい前でOK、抗がん剤感受性試験の結果は出ている、何でも食べたらええよ~、とのことだった。やった!

その後、会計など退院の手続きをしに1階へ。迎えの甥夫婦もやって来た。再び病棟に上がり、入院中ずっと右手首についていたネームタグを切ってもらう。まるで儀式のよう。これで晴れて退院だ。お友達になったお向かいさん、お世話になった看護師さんたちに挨拶をし、まとめた荷物を甥夫婦が持ってくれ、車で病院を後にした。

今日は夫の実家に1泊させてもらう。家に着く前に、ドラッグストアとスーパーに寄ってもらう。膿が出ているところのケアをするものを買わねばならなかったし、お腹が空かないながらも食べたいものがあったのだ。ブドウ、納豆、それから食べたいというわけではないが、気軽に摂取できるシリアル。

家に着くと早速昼だったので、私は勝手にシリアルに豆乳をかけて食べることにする。やはりほんの少しでお腹いっぱいになってしまった。しかし、しばらくして、私を心配してくれた義母がドリンク剤をもってきてくれたので、ありがたくいただいた。

ふと気づくと、病院からの着信履歴があるではないか。慌てて電話すると、病院が石橋先生に回してくれる。抗がん剤感受性試験結果を私はもらい忘れて帰ってしまったのだ。説明を伺え、さらに郵送していただけるとのこと。あー、うっかりしてしまった。

夜、退院おめでとうということで、一口だけビールを飲んだ。美味しかった!
納豆やらなにやら、少しだけたべたつもりが、またまた苦しくなり、横にならせてもらう。あーあ。。。

それにしても、今回の入院では、夫の親戚が入れ替わり立ち替わり見舞いに来てくれたし、甥のお嫁さんが洗濯物を引き受けてくれた。本当に世話になった。また、彼らは難病指定の嘆願書の署名を自分たちだけでなく、知り合いにも声をかけて集めてくれたのだった。

  • klois

    2011年07月23日(土)10:36

    返信

    退院おめでとうございます!こちらもビールで乾杯!

    • pom

      2011年07月24日(日)22:57

      返信

      本当にありがとうございます!

  • klois

    7月 23rd, 2011

    返信

    退院おめでとうございます!こちらもビールで乾杯!

    • pom

      7月 24th, 2011

      返信

      本当にありがとうございます!

術後24日目

いよいよ明日が退院で、待ち遠しい反面、こんな状況で退院してしまって大丈夫なのだろうかとも思う。

食事の量は若干増えたとはいえ、通常の2割程度。こんなでは確実に痩せてしまう。その上、食べた後、小1時間ほど寝転がるというか、体をもたげるというか、とても人様にはお見せできないような格好で、じっとしていなければ、苦しくてならない。変なゲップを何度も出しながら、ひたすら食べた物が無事、落ちていくのを待つのだ。

お腹のドレーン跡からの膿も、一向に止まる様子がない。看護師さんからは、今お腹に貼っているサージットPというのを薬局で買って、自分でケアできると教えてもらう。1週間くらいで止まってくれればよいけど、傷口を絞るたび結構出てくるので、なんだか不安だ。

普通、退院後、2週間めくらいで外来で診てもらったりするものだが、私の場合、遠方なので、もうこの病院に来ることはない。3か月後に、今度は静岡にある池田病院で術後フォローをしてもらうことになっている。すでに先生からは、池田病院に行くための資料もいただいた。

その間、万一何かあったらどうなるんだろうと思っていたところに、米村先生がいらっしゃって(いつも神出鬼没、いきなりやって来る!)、「退院後、何かあったら電話して」とおっしゃってくださった。それで安心した。

お向かいさんは未だつらい状況。それでも、少し調子が良い時に、娘さんと共に一緒にいろいろお話しした。

「今度会う時には、ちゃんとお化粧した顔で会いましょうね。」

そう、私たちはパジャマを着て頭はボサボサ、スッピンの、それも闘病顏しか、お互いを知らないのだ。いつもハツラツとしているであろう本来の姿で、また会いたい。再会を約束し、住所を交換しあった。

術後23日目

今朝の回診で、お腹の調子も良いと言われ嬉しくなる。

首の点滴も取れたことだし、髪と体を洗いにシャワー室へ行く。髪も体もいっぺんに洗うというごく当たり前のことが今までできていなかったので、すごく気持ちが良かった。

シャワーから出て髪を乾かそうとすると、先客がいた。頑張りましょうね、と声を掛け合った、あの、年上の女性だ。

手術をする時、手術室の前の部屋に入ったら、その人が先にいた。私と同じ時間にオペをする患者さんだった。

「頑張りましょうね。」

お互いの名前も病名も知らないけれど、笑顔を交わし合ったのだった。

「もうすぐ退院なのよ。」
「私も金曜日に退院なんです!」
「おめでとう。良かったね。」
二人してやっと退院できることを喜びあった。

シャワー後、体重を計ってみる。入院前より3キロ減。ま、こんなもんかな。

食事は昨日より数口は多く食べられた。調子を良くして牛乳を3口飲んだら、急に肺のあたりが苦しくなり、ほどなくして飲んだ牛乳をそのまま戻してしまった。でも、お向かいの患者さんのお嬢さんから差し入れしていただいた凍らせた桃はペロリと平らげられるのだから、なんだか不思議。どうやら冷んやりした果物はいくらでも食べられるようだ。

お向かいさんは依然、つらい状態が続いている。見舞いに来てくれた私の親戚が、「痛いの痛いの、葛城山に飛んでけー」と言っていたのを思い出して、
「お向かいさんのつらいのつらいの、葛城山に飛んでけー!」
真剣に念じた。

術後22日目

相変わらず食べられない。これではどんどん痩せてしまうだろうなと心配になる。ほんの数か月前まで、カロリーの低いものを選んで食べていたのに、まさかこんなことになろうとは。

今日は回診時に首についていた管を外していただいた。スッキリした。気持ちはもう退院に向かっている。もはや思い出作り体制になっているので、回診に見えた先生方の写真なんか撮っちゃったりして。。。

母にも金曜退院のことを電話で伝える。気丈な母だが、やはりかなり心配していたようだ。

夕方、リハビリの先生がいらっしゃって、廃用症候群についての説明を受けた。以前、指導いただいたことを守り、私は廊下をウロウロ歩くようにはしていたが、それでもいろいろな機能が衰えてしまっているらしい。退院後は有酸素運動として20〜30分程度のウォーキングをするよう指導される。

そう言えば、仕事への復帰については8月お盆明けくらいからが良いだろうと、医師から言われていたなあ。電車に乗っての通勤がやはり大変らしい。お盆明けかあ。。。

と、すっかり退院モードな自分だが、もはや同志とも言えるお向かいの患者さんは、今、苦戦中で、はたで見ていても辛い。少しでも早く、体が楽になれますように。

  • もこもこ

    2011年07月20日(水)12:12

    返信

    じれったい様だけど、絶対に回復しますからね☆自宅療養・・・家の廊下を何周も歩いたりとリハビリしながらも気持ちノンビリゆっくりされて下さい。
    わたしも術後、20年は大丈夫でしょう~と軽ーい感じでいわれました。もう、2年が立ち普通に過ごしてますが、油断大敵なんでしょうね(笑)

    • pom

      2011年07月20日(水)14:32

      返信

      もこもこさん、ありがとうございます!
      もこもこさんはこの病気の先輩だったのですね。先生からは、万一
      再発するとしたら2年以内だと聞きましたから、もう大丈夫ですね!
      自宅療養、先輩のアドバイスを忘れずのんびりゆっくりしようと思います。本当にありがとうございます。

  • もこもこ

    7月 20th, 2011

    返信

    じれったい様だけど、絶対に回復しますからね☆自宅療養・・・家の廊下を何周も歩いたりとリハビリしながらも気持ちノンビリゆっくりされて下さい。
    わたしも術後、20年は大丈夫でしょう~と軽ーい感じでいわれました。もう、2年が立ち普通に過ごしてますが、油断大敵なんでしょうね(笑)

    • pom

      7月 20th, 2011

      返信

      もこもこさん、ありがとうございます!
      もこもこさんはこの病気の先輩だったのですね。先生からは、万一
      再発するとしたら2年以内だと聞きましたから、もう大丈夫ですね!
      自宅療養、先輩のアドバイスを忘れずのんびりゆっくりしようと思います。本当にありがとうございます。

術後21日目

ついに退院日が決まる。遠方なので、迎えなどのことを考慮してもらい金曜日に決定。嬉しい。

病理の結果も米村先生から伺う。
良性と悪性の中間で、20年生存率は95%とのこと! もう死に怯える必要はない。抗がん剤治療も必要なし! なんて素晴らしいことだ。
ただし、このようなタイプでも、まれに再発するという。再発するとしたら、だいたい2年以内に再発するのだそうだ。ということは、2年間、問題なければ、ほぼ完治と思って良いのだろう。

また、ずっと首から栄養点滴をしていたが、これも今日で終わりとなった。どこにいくにもお供についてきた点滴をぶら下げるスタンドともお別れした。ただ、首に縫い付けてある?管は、明日の回診で取ってもらうことになった。

点滴をしているときは昼夜関係なく、尿意で1〜2時間置きにトイレに行っていた。これからも解放されるのは本当に楽だ。

食事は普通の食事になったものの、相変わらずあまり食べられない。すぐゲップが出てお腹がいっぱいになってしまう。だいたい、お腹が空かないのだ。それと、どうやら食事が自分の好みに合ってないのではと感じている。案外シッカリした味付けで、牛肉の薄切りメニューがやたら多い。
豚は今までお目にかかったことがない。鶏は一度、茶碗蒸しの中に入っていた。関西なので当然、朝食に納豆なんて出ないし、ハンペンも出ない。要するに、この地域で好まれる献立なわけで、若くて食欲旺盛な関東人なら問題ないだろうが、私くらいになるともはや辛いのだった。

退院日は夫の実家に泊めてもらい、翌日、飛行機で帰ることにしたので、土曜日の席を取った。

  • もこもこ

    2011年07月18日(月)23:06

    返信

    拝読させていただいてました~おめでとうございます☆

    • pom

      2011年07月19日(火)06:20

      返信

      ありがとうございます!
      また、読んでくださって嬉しいです。

  • klois

    2011年07月19日(火)09:26

    返信

    やったー!良かった。
    しっかり前を向いて試練をくぐり抜けたpomさんを尊敬します。

    • pom

      2011年07月19日(火)09:51

      返信

      これも、サポートしてくれた皆さんのおかげです。このブログを始めるのに大協力してくれたkloisさんにも感謝!

  • もこもこ

    7月 18th, 2011

    返信

    拝読させていただいてました~おめでとうございます☆

    • pom

      7月 19th, 2011

      返信

      ありがとうございます!
      また、読んでくださって嬉しいです。

  • klois

    7月 19th, 2011

    返信

    やったー!良かった。
    しっかり前を向いて試練をくぐり抜けたpomさんを尊敬します。

    • pom

      7月 19th, 2011

      返信

      これも、サポートしてくれた皆さんのおかげです。このブログを始めるのに大協力してくれたkloisさんにも感謝!

術後19日目

食欲がない。あまり食べられないし、食べると吐きそうになる。
そんな状態だから、ビーフリードという点滴も加わってしまう。

お隣の年配の方は、美味しい美味しいと言って召し上がっている。羨ましいな、さぞ簡単な病気なのだろうなと思っていたらそうではなかった。
数年前から人工肛門、胸にも転移し(たぶん、がん)、今回は腎臓に直接管を付けて尿を出す手術をしたのだという。これまで食べられなくて辛く、また、命を繋いでもらったことに感謝しているという。この方も、米村先生の患者さんだった。

とても明るく前向きな方だ。自分の病気なんて、大したことないなと思った。

今日はお向かいのベッドに方とも、いろいろお話しする。同じ病気で手術した方だが、切除部位などが違うためか、お互いの術後の症状は異なるのを感じる。

就寝時間。新たに貰った眠剤で、なんとか眠ることができるだろうか。

術後18日目

ガストロ造影(胃腸の通りの検査)とレントゲンをした。
問題なし。

食べると戻してしまう原因はわからないので、夕食はほんの数口食べて終わりにする。歯磨きのとき来そうだったが、なんとか大丈夫だった。

この写真は、家族に見せるために撮ってみたもの。(その後、トリミング加工したけど。)

「お腹の排出液もほとんどなくなり、当てているカーゼの量が減ってきました。紙パンツおしめをやめ、普通のパンツを履くことにしました」とメールして家族を安心させたつもりだったのだが、戻って来た返事はこうだった。

「痛ましいよ。言葉が出ない。ところでこの写真、乳首見えてない?」

てなわけでお目汚しとなる右側、トリミングして掲載。

術後17日目

五分粥になるが、食べると必ず戻してしまう。

先生から右側を下にすると胃から食べ物が腸に落ちると聞いたので、夕食時は休み休み食べちょっと左を下にしたりしながらゲップを出して戻さないようにし、食後の薬はゆっくり時間をかけて飲み(水も飲まないといけないから)、それからは右側を下にして斜め座りしたり、頭をあまり低くせず右向きで横になる。

食事から2時間経ち、歯磨きをしにいったら、結局、食べたものを皆、戻してしまった。なぜか、すごく落ち込む。

術後16日目

今日は熱もないのになんだかだるい。

今日の回診では、順調にいけば1週間程で退院できるという。お腹から排出していた液も収まりつつあり、便も出ているので(水状だけど)お腹の張りが減ってきているとのこと。

先生に眠れているか聞かれる。眠れていないのだ。寝ても1時間で必ず目が覚める。そんなことを1日に3〜4回しかできていないから、圧倒的に睡眠が足りない。だからだるいのだろうか。

すると、先生は眠剤を出そうとおっしゃってくれた。それも6時間くらいぐっすり眠れるのをだそうだ。それ位、目覚めることなく寝たら、ずいぶん体がラクになるかもしれない。

3時頃、酸っぱいものがこみあげ、そのあと少しばかり戻す。

夕方、ガーゼ交換時に、ドレーンを抜いたところから膿のようなものが流れ出ているのに気づく。ドレーンは随分前に抜いており、それまでなんともなかったのに。

術後15日目

 毎日、早朝というより夜明けから目が覚めている。やっと窓の外は朝焼けに。

今日はお腹の傷からニョロリと出ていたチューブが外される。

テープかぶれを起こした部分が水疱になっていたのだが、それも先生に処置してもらう。

今日の昼から流動食でリスタート。嬉しいが、流動食でも食べると痛くなってきてしまう。そののち、久々の便意。で、いきなり下痢。

今の体温、37.1度。