Archive for 2012年01月19日(木)

またまた膨満感

火曜の夜中、またまた膨満感で胃が痛く、ベッドの上でばたばたした。天津甘栗がいけなかった? 食べた量が多かった? なんで食べてから随分経って痛くなるのだろう。無理に吐こうと喉に手をつっこむ。出て来たのはみかんの果汁だけで痛みはとれず、2〜3時間は苦しんだ。そして知らぬ間に眠っていた。

二見先生がきのこ鍋で腸閉塞になった人がいたと話していたっけ。お腹を開けたらきのこがいっぱい詰まっていたって。腸閉塞はしょっちゅうなる人もいるけれど、手術して10年以上も経ってからなる人もいる、でも腸閉塞を恐れていつもブルーになっていてもしょうがないという話もされていた。

それにしても、きのこ鍋って難しいよな。まず、鍋。鍋は普通、一人じゃなくて数人だ。付き合いってもんがある。「いやあ、ワタシ、あんまり食べちゃダメなもんで」なんて言ったら、皆のテンション下げちゃう。それにきのこ。例えば、旅先で名物きのこ鍋とか。食べちゃうよなあ、絶対。

で、話は戻って、私の膨満感は何によるものなのか? 胃に負担がかかっているからか。それとも腸閉塞の一歩手前か。便秘の時にだけなるなら腸閉塞系かも。3日出ていないし。

翌日は夕方まで絶食した。婦人科で処方してもらった当帰芍薬散は胃に負担がかかりそうな気がして、その日は飲まなかった。そう言えば、婦人科では胃を半分切除したことまでは話していなかった。次に行ったら話したほうがいいかな、でも服用を続けていて大丈夫だったら大丈夫なんだろうし、ダメだったらダメってことなんだろうけど。

内視鏡の先生

またのタイトル「うなる?大腸内視鏡検査(引っ張っておきながらこんなオチの最終回)

火曜日は銀座医院へ。日曜日に私と同じく便秘と下痢で悩む患者さんがいると知り、これは術後のお決まりのパターンかもしれないので、内視鏡検査は当分やらなくても良いかもと思いつつ、それより時々やってくるモーレツな膨満感は困るので、消化剤だけは処方してもらおうという気持ち。

亀山先生と話し合って、とりあえず内視鏡の二見先生にも診ていただくことになった。

初めて診ていただく二見先生は「腸のことなら任せて」みたいな先生。かなり気さくな先生だ。

話し合った結果、内視鏡検査は今はやらない、ということに。経過観察中の病気を優先し、また、今月末に経過観察でMRIを撮ることだし、内視鏡検査はいつでもできるから。

結果はそうなったが、先生にいろいろ質問した。

「大腸の内視鏡って痛くないんですか?」

「良い質問ですね。」

だいたいそー言われた場合、悪い答えが返ってくる可能性が高い。「実のところ」みたいな。

「痛いです。」

やっぱり。

「婦人科系の手術で腹膜取っていると、小腸が下がってきて大腸と癒着するんです。でも、痛くないように処置しますけど。あと、無理にやって穿孔したら、検査したことで手術しなくちゃいけなくなるんで、そんなバカなことはしません。そんなことには、一度もなったことないです。」

言いたいことを一気に言ってくる先生である。そうなのか、小腸が下がってくるのか。。。それにしても、痛くないと言われて痛かったら腹立つけど、痛いですと言われたら仕方ないと思うから、正直に言ってもらうほうがありがたい。

今は無理して痛い思いをすることもなかろう、やるべき時が来たら、ぜひこの先生にお願いしようという気持ちには十分になった。

内視鏡とは関係ないことだけれど、私としてはとても気になることも伺った。

「先生は、私がした手術をどう思いますか?」

「僕はagreeです。」

良かった〜〜。もし反対の立場だったら、安心できないよ。

先生はSugarbaker先生のこともご存知で、腹膜偽粘液腫の患者さんなどどーにかなんとかできないのかと思うのが医者だ、なんてことも仰っていた。

「何かあったら全力でケアしますから。ここから他の病院へ紹介もできますし。」

よっしゃー、これで病院難民にならずにすむ。もし違う病気になってしまった場合、自分を受け入れてくれる病院があるだろうかと、やや心配だった。だからこそ、病気にならないように検診などはしっかりしておきたいと思っていたのだ。

心強いお言葉をもらって、診察室を出た。そしてもう一度、亀山先生の診察室へ。

「先生、ここのシステム、良いですね〜。」

「でしょ?」と仰る亀山先生の顔が、結構ラブリ〜だったりして。最初の頃は怖い先生かなと思ってたんだよね。で、背中が痛いのだけれど、、、と、なにげに気になることもちゃっかり聞き、消化剤の処方箋ももらって帰って来たのだった。

お集い会

先週日曜日は患者支援の会による関東地域のお集い会があり、参加した。私のように患者本人、それから家族の方が集まった。

すでに手術を受けた経過観察中の人が多かったが、これから受けようとする人、受けるべきかどうかいろいろと情報を得たい家族の人なども。これからの人たちのほうが、やはり真剣な面持ちだ。

会のはじめに、代表の藤井さんが、患者支援の会はすべての腹膜偽粘液腫の患者さんを応援すると明言していらっしゃった。米村先生の手術を受けなくちゃダメってことでは決してないよ、という意味である。

そんなふうになぜ明言しなくてはいけないのか。会に参加できる患者は、外にそこそこ容易に出歩ける術後患者が多いわけで、手術して良かったと思っている。手術についてネガティブな意見は聞けないわけだ。米村先生の手術がベスト!な雰囲気に流れてしまうため、それを牽制する必要があったのだろう。

私自身、先生の手術を受けて良かったと思っている。治せずにいずれ死がやってくるのが本当に恐ろしかったから。でも、もし手術していなければ、便秘や下痢、膨満感、ゲップなどで困ってはいなかっただろう、少なくともしばらくは。しばらくは。。。

しかし年配の患者さんなどは特に、完全切除による根治を目指すよりも、緩和的に治療するほうがリスクが少ないということもあるかもしれない。人それぞれであって、手術はmustではないのだ。

以前手術し、再手術も予定しているという男性患者さんが、まだ受けていない人に「手術は納得のうえで受けてほしい。術後、先生を訴えるようなことはしないでほしい。先生は一人しかいないのだから。」と仰っていたのは印象的だった。

先日のシンポジウムで友達になった人も来ていた。彼女は今週、米村先生のセカンドオピニオンを受けに行く。

「現時点、今日のいま、手術受けたい気持ち何割? 受けたくない気持ち何割?」

と変な質問をしてみた。彼女は、

「受けたくない気持ち8割。受けなきゃいけないと思うんだけど、怖くて。」

病気のことや手術について、ネットで情報を見られないくらい怖くなるときもあるという。

私の場合は、とにかく何でも知りたかった。とはいえ手術については、患者さんからこのように直接話を聞く機会を得ず、腹膜偽粘液腫とわかってから2か月半で手術してしまったので、不安になる暇なくやっちゃいました!なクチ。もし手術までに時間があったら、彼女と同じ気持ちになったかもしれない。

この会で、各人がどれだけ有意義だったかは人それぞれだろうけれど、何しろそうそういない病気の人たち(またはその家族)が集結!というのはスゴい。別に自分が特別ってことではないのを再認識させてくれた。日頃からのへっちゃら感がさらにアップしてしまった。

会が終わっての帰り道、私に「ぽんぽこさんですよね?」と声をかけてくださった人がいた。

「手術してから便秘と下痢で困っているのだけど、そういう話、全然出ませんでしたよね。」

私の排便関係のブログに共感してくれていた彼女は、去年の前半に手術したのだそうだ。お互い、つらいっすなぁ。彼女とは今月末の池田病院受診で会えるのがわかったので、その時ゆっくりお話しできそうだ。