先週日曜日は患者支援の会による関東地域のお集い会があり、参加した。私のように患者本人、それから家族の方が集まった。
すでに手術を受けた経過観察中の人が多かったが、これから受けようとする人、受けるべきかどうかいろいろと情報を得たい家族の人なども。これからの人たちのほうが、やはり真剣な面持ちだ。
会のはじめに、代表の藤井さんが、患者支援の会はすべての腹膜偽粘液腫の患者さんを応援すると明言していらっしゃった。米村先生の手術を受けなくちゃダメってことでは決してないよ、という意味である。
そんなふうになぜ明言しなくてはいけないのか。会に参加できる患者は、外にそこそこ容易に出歩ける術後患者が多いわけで、手術して良かったと思っている。手術についてネガティブな意見は聞けないわけだ。米村先生の手術がベスト!な雰囲気に流れてしまうため、それを牽制する必要があったのだろう。
私自身、先生の手術を受けて良かったと思っている。治せずにいずれ死がやってくるのが本当に恐ろしかったから。でも、もし手術していなければ、便秘や下痢、膨満感、ゲップなどで困ってはいなかっただろう、少なくともしばらくは。しばらくは。。。
しかし年配の患者さんなどは特に、完全切除による根治を目指すよりも、緩和的に治療するほうがリスクが少ないということもあるかもしれない。人それぞれであって、手術はmustではないのだ。
以前手術し、再手術も予定しているという男性患者さんが、まだ受けていない人に「手術は納得のうえで受けてほしい。術後、先生を訴えるようなことはしないでほしい。先生は一人しかいないのだから。」と仰っていたのは印象的だった。
先日のシンポジウムで友達になった人も来ていた。彼女は今週、米村先生のセカンドオピニオンを受けに行く。
「現時点、今日のいま、手術受けたい気持ち何割? 受けたくない気持ち何割?」
と変な質問をしてみた。彼女は、
「受けたくない気持ち8割。受けなきゃいけないと思うんだけど、怖くて。」
病気のことや手術について、ネットで情報を見られないくらい怖くなるときもあるという。
私の場合は、とにかく何でも知りたかった。とはいえ手術については、患者さんからこのように直接話を聞く機会を得ず、腹膜偽粘液腫とわかってから2か月半で手術してしまったので、不安になる暇なくやっちゃいました!なクチ。もし手術までに時間があったら、彼女と同じ気持ちになったかもしれない。
この会で、各人がどれだけ有意義だったかは人それぞれだろうけれど、何しろそうそういない病気の人たち(またはその家族)が集結!というのはスゴい。別に自分が特別ってことではないのを再認識させてくれた。日頃からのへっちゃら感がさらにアップしてしまった。
会が終わっての帰り道、私に「ぽんぽこさんですよね?」と声をかけてくださった人がいた。
「手術してから便秘と下痢で困っているのだけど、そういう話、全然出ませんでしたよね。」
私の排便関係のブログに共感してくれていた彼女は、去年の前半に手術したのだそうだ。お互い、つらいっすなぁ。彼女とは今月末の池田病院受診で会えるのがわかったので、その時ゆっくりお話しできそうだ。