第3回 腹膜偽粘液腫シンポジウム 内容(勝谷さん編)

昨日の、腹膜偽粘液腫患者支援の会主催による、シンポジウムの内容について。
(以下、ちょ〜ざっくり記すが、取りこぼした内容や勘違いや私の思い込み?がある可能性アリ。行った人、なにとぞコメントでフォローよろしく! また、ご自分のブログ等に内容をアップした方がいらっしゃったら、ぜひともこちらのコメント欄にブログのアドレスを入れていただけると嬉しいっす。)

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司会の小林さん(患者さん)が開会挨拶後、会の代表の藤井さんが現在の国の難病対策審議等を織り交ぜて挨拶。
NPO法人腹膜播種治療支援機構 副理事長の勝谷さんの「腹膜播種センターの取り組み」、草津総合病院 病棟看護師長の松田さんの「腹膜播種センター病棟の現場から」、そして米村先生の「腹膜偽粘液種 最新の話題」と質疑応答と続いた。

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【「腹膜播種センターの取り組み」勝谷禎介氏】

【腹膜播種センターは3病院で包括的に活動】
岸和田徳洲会病院(大阪)
草津総合病院(滋賀)
池田病院(静岡)
(来院者総数は月に300名程度。手術を行う岸和田と草津の手術総数は年間約400例、手術件数はどちらも同じくらい。腹腔鏡の鑑別&術前治療は草津のみ実施で月10例。)

【腹膜偽粘液腫とは】
腹膜偽粘液腫にみられる腹膜播種は、治療が困難な転移形式。
腹膜偽粘液腫とは病名でない。まれな疾患。(ちなみに、腹膜偽粘液腫という名称ではがん保険はおりない。)
国内推計100万人に1.5人の割合で発生(厚労省研究班による)。
年間160人前後が発症(同上)。

【腹膜偽粘液腫の手術】
術前化学療法で完全切除できるように転移巣をコントロールしてから、手術で完全切除し、術中から抗がん剤治療(腹腔内温熱化学療法)を開始。(さらに術後化学療法を組み合わせる。)
手術単独、化学療法単独、免疫療法単独では、長期生存が期待できない。→包括的治療へ。

手術成績(草津)
 術中PCIは22±12、手術時間は300±99分、出血量は2.4±2.1L、完全切除率65%
(PCIはいろいろ指針になるから、先生に聞くと良い。)
 在院日数中央値 合併症なしは33±19日、合併症ありは67日±57日

【術後合併症】
多くは、術後感染症による膿瘍(→敗血症)、縫合不全など(→術後出血)。
患者の術前状態が術後合併症に影響することも。
(経口摂取不良やイレウスで脱水状態だったり、がんの進行での免疫力低下等、またメンタル面の影響。メンタル面においては、病との戦いに最初から負けている人。術後どんどん歩く人などメンタル面が強い人は順調に退院できる。)

【腹膜播種センターの取り組み】
困難な手術、術後合併症などのことから、癌局所療法・腹膜播種センターでは、外科医、放射線科胃、麻酔科医、ICU・外来・病棟・オペ室看護師、管理栄養士、理学療法士、ソーシャルワーカー等でのチーム医療に取り組んでいる。

【その他】
草津での初診来院者数は月平均6人強。女性の方が多い。年齢は16〜88歳。平均年齢50代半ば。
以前より草津の外来の初診者数は減ってきた感触。(長らく患っていた患者層がおおよそ治療を開始しており、現在は早めに病気が見つかって受診する割合が増えた。)

腫瘍マーカーを減少させ、PCIスコアも低下する腹腔鏡下温熱化学療法(L-HIPEC)の施行映像等

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以上。

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