恐怖!キノコ男

やっと鑑賞の機会に恵まれたよ! 巡ってきたよ! という訳で、本日の一本@日本未公開映画。
『恐怖!キノコ男』。
2005年の、お米の国の作品。
ジャンルは、一応ホラーのようです。モンスターパニックでもあると、製作された方々は主張するかも知れない。
が、私は認めない。ホラー、という主張すら認めたくない(笑)。
……ああ、観たかった。やっと観られた。だがしかし、私の人生に於ける貴重な数十分を返せ! と言いたくて堪らない(笑)。
何で、こんな映画が上映されたことがあるのか、何で、DVDになって売られているのか、私は、宇宙の彼方に問いたい。
──正直、あってなきが如しなストーリーだと思いますが、一応、粗筋。
自宅の地下室に篭って変な研究に人生捧げちゃってる、人としてとても駄目な自称・科学者@名前はサイラス君が、お母さんに、一寸のんびりしてきなさい、と言われて向かった山奥のペンションみたいな処の庭先に、持ち歩いてた、どんな生物も凶暴化させるよー、な薬品をうっかり零しちゃって、そんな薬品が、軒下に生えてたマッシュルームに掛かっちゃって、マッシュルームさんモンスター化、「僕達、人間襲います!」……って話。
……うん、あんまり語りたくない&語ってると疲れてくる粗筋です。
────この映画、恐らく、ワタクシが過去に観た映画の中で、最も酷い。
最高酷い。ベスト・オブ・酷い(笑)。
学芸会は疎か、お遊戯会にてのお芝居より酷いかも知れない。
キノコな化物の見て呉れも酷い。
キノコの傘部分は、三度笠に布切れ被せたとしか見えず、軸部分は、人間がカーテン巻き付けて立っているだけなのが一目瞭然。
挙げ句、どー見てもカーテン、なそこから、どー見ても人間の物、な腕が生える。
そんなんに、わざとらしいにも程がある、素材は段ボールor厚紙な牙&ギザギザな歯がくっ付いてるもんだから、もう笑うしかない(笑)。
更に、襲われた人々とキノコな化物達とのバトルシーンも酷い。
こんなに酷いバトルシーン、私、見たことない(笑)。
映画自体は、もしかしたら『リフリジレイター/殺人冷蔵庫』といい勝負なのかも知れないけど、バトルシーンの酷さはピカイチ。
そして、何故かキノコ達を倒す為の切り札として登場するのはバルサミコ酢。
やっぱり、何故か導火線で火を点けると爆発するバルサミコ酢! 辺りを吹き飛ばして余りある威力を誇るバルサミコ酢!
………………素敵だ。馬鹿過ぎて&謎過ぎて素敵。
激しいZ級映画だったけど。多分、もう二度と観ないけど。そして、決してお薦めはしない(笑)。

ハンニバル

本日の一本@有名処。
『ハンニバル』。
2001年の、お米の国の作品。
これって、やっぱりジャンルはホラーになるのかしら。
──『羊たちの沈黙』の続編ですな。
一級の変態を捕まえようとしたら、特級の変態を野に放つことになっちゃったよ、ってアレの続き。
先日、久し振りに観たくなって、『羊たちの~』を観たので、これも久し振りに観るかなー、と思って借りた。
とっても有名な映画(の筈)だから、今更詳細語っても、と思うので、諸々はすっ飛ばす方向で一つ。
──この映画に関して、怖いとか、気持ち悪いとか一切思わない&見ながら焼肉でも何でもイケます、というタイプなワタクシは、観る度、この映画のフィレンツェのシーンは何処も綺麗だなあ……、ってな感慨を覚えます。
いいよねー、綺麗だよねー。欧州の古都って雰囲気が全面にあって堪らん。
お話自体は、映画観るよりも原作読んだ方がいいんでないのかな、と思わなくもないけど。

ホスピス

本日の一本@日本未公開映画。
『ホスピス』。
2008年の、紳士淑女な皆さんの国の作品。
ジャンルはホラー(の筈)。
配給はプライムウェーブ、発売は我らがアルバトロス。
でも、お笑い系じゃなかった。
──面倒臭(以下略)なので、アルバトロスの公式より粗筋転載。

フォートヘイブン総合病院。昏睡状態に陥ったケニスという男が、集中治療室に収容された。彼が倒れた原因は、若い研修医たちの悪ふざけにあった。医学生のキャサリンは責任を感じ、昏睡からの覚醒に効果があるとされる実験中の新薬をケニスに投与してしまう。その夜を境に、病院では残虐な殺人が続発。研修医たちが次々と殺され、犯人には殺人の記憶さえ残っていなかった。事件の裏には、恐るべき真相があった。新薬の副作用により体外離脱したケニスの精神が他人に憑依し、自分を傷つけた研修医たちに復讐していたのだ。それを知ったキャサリンはただ1人、姿なき悪魔に立ち向かうが……。

B級映画にはありがちな、良くも悪くもストーリーがないorストーリーが斜め上をカッ飛んでる、という訳でもなかったし、話に付いていくのが大変、という訳でもないし、「頑張ってる感」は盛り沢山だったと思うけど、個人的感想は、「真面目過ぎ」な映画だった、って感じですかね。
どんでん返し的な展開はなく、割合素直なストーリー構成だったし、「そういう設定持ってきちゃうと、何でもアリアリになっちゃいませんか?」と言いたくなっちゃった部分もなきにしもあらずで、私は、観てて退屈さを感じてしまったです。
別段、怖くないし。まあ、怖い怖くないは、ワタクシ基準ですが。
──そういう訳で、一寸残念。
アルバトロスが発売してる割には、平凡な映画だったかなー、と。
……ワタクシは、アルバトロス株式会社に、腹抱えて爆笑出来るB級~Z級映画だけを期待している訳じゃない……筈です。多分。

クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁

本日の一本@アニメ。
『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』。
2010年、東宝。
──細かいことはすっ飛ばしていいですか。いいですね、飛ばします。
要は、××年後の、大人になった野原しんのすけにピンチのテーマが掛かったので、彼の婚約者が、五歳児の野原しんのすけに助けを求め、以降、お約束の冒険(と言うか、野原しんのすけ@五歳児の活躍)が始まる、という話。
──クレしんの劇場版は、一昨年だったか一昨々年だったかに、劇場に足を運んでまで観る作品ではなくなってきたのでは……、と思ってしまった為、DVDレンタルで済ましており、去年に至ってはレンタルする気にもならなかったんですが、全作観てるので、去年の奴も借りてみたのです。
が。
……うん、借りなくても良かったかな…………。
本郷みつるさんや原恵一さんが監督されてた頃のクレしん劇場版作品と、原監督がお辞めになられて以降の作品とを比べるのは、正直、可哀想だろうと思ってはいるけれど、これは一寸……、な感じだったかなー……。
……いや、でも、この作品は、作中にて発生するタイムパラドックス&パラレルワールド部分を考察しつつ観るべきなのかな。
大人になったしんちゃんと、その婚約者のタミコちゃんが、五歳のしんちゃんに助けを求めた世界と、未来世界に行く前のしんちゃん@五歳児の世界と、未来世界から帰って来た後のしんちゃん@五歳児の世界、それぞれが生むタイムパラドックスと、三つの世界のパラレルワールド的関連性とでも言うべきものを深く掘り下げる映画なのか?
だとするなら深い……のかな。
でも、こう書きつつも、「んなこたぁなかろう」と思っている自分もいる。
一応は子供向けな劇場版アニメ作品で、所謂処の「親殺しのパラドックス」を察しろというのは無茶な気がする……(笑)。

Limit

本日の一本@私は知らなかったけど、日本でも公開された映画らしい。
『Limit』。
2009年の、スペインの作品。原題は『Buried』。
で以て、ジャンルは、ワン・シチュエーション・スリラー、だそうです。
──2006年、イラクにて、物資の配達(要はトラックドライバー)の仕事をしていた民間会社社員の主人公のポール氏が、土中に埋められた木製の棺の中で目覚める処から始まる話。
テロリストなんじゃないかな……、な人達に襲われて、気が付いたら生き埋めにされちゃってたポール氏は、一緒に入れられてた携帯電話を使って何とか助けを求めようとするんだけどー……、というストーリー。
──登場人物は、主人公のポールのみで、他の人物は全て携帯越しの声のみの出演、シーンも、ポール氏が生き埋めにされちゃった棺の中オンリー、という作品で、ちょいと、スピルバーグ監督のデビュー作『激突』を思い出す感じ。
色々書くと思いっ切りネタバレになっちゃうから、匙加減が難しい処なんだけど、後味は余り宜しくない映画かと。
観終わった直後、「うわぁ……」って呟いちゃった。
個人的には、こういうノリもこういうストーリー展開も嫌いじゃないんだけど、駄目な方は駄目なんじゃないかなあ、目一杯、不条理系な話だし。
でも、やはり個人的には久し振りに、「ん、中々(←偉そう)」な映画だったかな。