バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男

本日の一本@日本未公開映画(の筈)。
『バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男』。
2010年の、お米の国の作品。
ジャンルは、発売元のアルバトロス曰く、サスペンス。
そうです、レーベルも販売も、我等がアルバトロスなDVDです、おバカ系ではなく、アルバトロスが地道に世に(と言うか日本国内に)送り出してくれる、実話を基にした映画シリーズです。
アルバトロスしか送り出してくれない、とも言う。
──1998年の、ニューヨークはブルックリンが舞台の物語。
とてもとても厳格なユダヤ教のコミュニティに属している、やはりとても厳格な(若しくは敬虔な)ユダヤ教の家庭に育った、サムという名の二十歳の青年が主人公。
あやふやだけど、ラビ(何と言えばいいか。キリスト教で言う処の神父さんや牧師さんと学校の先生を合体させたような存在と言うか。あー……、宗教的に偉い人)を目指してた筈の彼が、違法ドラックなエクスタシーの密輸の手伝いに加担してく話。
あ、尚、主人公を演じてるのは、『ソーシャル・ネットワーク』で主人公演じた方だそうな。
── 一時間半に一寸欠けるくらいの、時間的にはコンパクトな映画。
違法ドラックの密輸が云々で、って辺りは、正直、インパクトは無いと言うか、さらっと流れちゃってると思う。
あくまでも個人的にはって奴だけど、この映画は、クリスマスを楽しんだ数日後に除夜の鐘聞いて、年が明けたら神社へGo! ってな現代日本人の感覚からすると、「良くも悪くも凄いな……」って言いたくなるだろうノリの、厳粛なユダヤ教の家庭やコミュニティと、そういう中で育った現代の若者の色々、という部分にしみじみする映画なんじゃないかなあ。
私、この映画観終わった直後、思わずユダヤ教に関する本開いちゃったんだけど、二十歳くらいって、未だ未だ遊びたいお年頃だろうに、例えば将来の進路や結婚相手を決めるのは自分でなくラビや父親で、髪型や服装に到るまで、教義の定める処に従うような生活の中で、同じラビを目指してる友人には勝てそうもない、見合いは破談、ぶっちゃけ家は貧しい、ってのが重なっちゃった青年が、若気の至りと言うか、悪い意味での青春に走っちゃった本当の理由は何処にあるんでしょうか、ってのを観る映画のような気が。
但、ピカレスク的なノリかなー、と思いながら挑むと、肩透かしを喰らう映画のような気も。
だから、そういう意味ではビミョーなのかなあ……。

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