シャークトパス

本日の一本@日本未公開映画。
『シャークトパス』。
2010年の、お米の国の作品。
ジャンルは、海洋モンスターパニック。
──ええと。
この手の映画では毎度お馴染み過ぎるシチュエーションだけど、米軍の要請に従って遺伝子工学な学者が拵えた、サメとタコが合体してる(因みに、頭の方がサメ。胴体の方がタコ。比率は、サメ二割、タコ八割くらい)、故にシャークトパスと渾名された化け物が、人間様を襲うようになっちゃったよ、だから何とかしましょう、って話。
DVD発売元のインターフィルムさんの公式に曰く、

『本作では“人喰いザメ+巨大ダコ”というWのモンスター・パニック要素で更なる大ヒットを狙う。もちろん説明の必要がない想像を超える本作のサメのビジュアル・インパクトだけでも大ヒットは確実だ。』

……だそうだけど、大ヒットする程、この手の映画を愛している人々は、この世に溢れていないと思うわ、私。
──B級~Z級映画には、時々、何処かで何かを大幅に間違え過ぎたセンスがキラリと光り輝く作品があるけど、この映画も、きっとその手合い、と思って借りてみた。
……だって、馬鹿馬鹿しいじゃない。人喰いサメと巨大タコよ? それを合体させるのよ? それだけで、間違ったセンスが光ってると思うし、何処にも意義や意味がない設定なのが、もー、お素敵過ぎて爆笑出来る(笑)。
ストーリー自体は、言ったら申し訳ないけど、お笑いB級映画としても凡作かな、って感じだったけれども、シャークトパスが出てきた瞬間に爆笑出来たし、話が進むに連れ、シャークトパス君の化け物っぷりに磨きが掛かっていく辺りは、お笑い的に良かったんじゃないかと(笑)。
シャークトパスの顔が、一寸愛嬌溢れ過ぎてて、ラブリー、な感じなのはビミョーなトコだけど、まあそれも、お笑い要素の一つだと思えばOKかな(笑)。
因みにこの映画、個人的には、シャークトパスが暴れてる処だけを堪能すればOK=全編を観る必要はないんじゃないかな、と思います、はい。
……それにしても、人喰いサメネタ好きだな、あそこの国は。

バトル・オブ・ロサンジェルス

本日の一本@日本未公開映画。
『バトル・オブ・ロサンジェルス』。
2011年の、お米の国の映画。
レーベルはプライムウェーブ、販売は我等がアルバトロス。
アルバトロスさんに曰く、ジャンルはモンスターパニックだそうな。そこに、一応はSFって付けといたげる。
尚、数カ月前に全米公開されたらしい『Battle: Los Angeles/世界侵略:ロサンジェルス作戦』とは別物です。
世界侵略の方は私は観てませんが、これのパクリらしいです(笑)。
パクリから観ちゃった…………。
──それで、えーと粗筋ですが。
ある日突然、ロサンジェルス上空に出現した巨大なUFOと、それと戦う軍人な一同、な話。
以上。
──もう十五年くらい前になりますか、それくらいに公開された『インディペンデンス・デイ』という映画、あれを八割パクって、やはり数年前に公開された、トム・クルーズでしたっけ、彼が主演だった方の『宇宙戦争』を一割くらいパクって、「USA No.1!」的なエッセンスを一割くらい混ぜて捏ねると、この映画になるような気がする。
でも、個人的には面白かったですよ、お馬鹿映画&ツッコミ処があり過ぎる、という意味で。
……もーね、本当に、ツッコミ処があり過ぎるのですよ。間違った逸材なのですよ。
ロサンジェルス上空に現れた巨大未確認飛行物体に攻撃仕掛けて、が、ミサイル乗っ取られて、お返しだー! ってされても中々懲りないF16戦闘機の編隊。
夏場、街灯の下に集る羽虫のよーに、巨大UFOから出てくる子分なUFO達が飛び交ってるっつーに、リボルバー構える州軍司令官。
そんな最中、何の前触れもなく登場する第二次世界大戦中の複葉機&そのパイロット。
躊躇や戸惑いや疑いを殆ど見せず、複葉機のパイロットな彼へ、「1942年のロサンジェルス作戦のー!」とか、「時空の問題がー!」とか、全く説明になってない説明をする州軍司令官。
電磁パルス攻撃すら余裕綽々なのに、地上に降り立って人類攻撃してくるのは、ロボコンに毛が生えたような謎ロボット。
数階建ての壊れたビルの屋上から飛び降りて、UFO@子分を串刺しにする、日本刀背負った、「メタルギアソリッド4」の雷電を思い出してしまうニンジャ・ウーマン@生身な筈なのに。
この辺りから唐突に会話に登場し始める、「懐かし過ぎて覚えてる人いるのか?」と問いたくなる「MJ-12」という単語。
…………ああ、もう本当に、挙げ続けたらキリがない。
複葉機出てきた辺りから、私は腹抱えて爆笑出来た。
何なんだろう。どうしたらいいんだろう、この映画……(笑)。
良い意味でも悪い意味でも、B級映画だってのは確かだけど。
流石だ、アルバトロス。我等がアルバトロスはこうでないと(真顔)。
あ、アルバトロス曰く、モンスターパニックなだけあって、モンスターみたいな奴は出てきます。一応ね(笑)。

──ああ、今日も笑いを有難う。

バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男

本日の一本@日本未公開映画(の筈)。
『バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男』。
2010年の、お米の国の作品。
ジャンルは、発売元のアルバトロス曰く、サスペンス。
そうです、レーベルも販売も、我等がアルバトロスなDVDです、おバカ系ではなく、アルバトロスが地道に世に(と言うか日本国内に)送り出してくれる、実話を基にした映画シリーズです。
アルバトロスしか送り出してくれない、とも言う。
──1998年の、ニューヨークはブルックリンが舞台の物語。
とてもとても厳格なユダヤ教のコミュニティに属している、やはりとても厳格な(若しくは敬虔な)ユダヤ教の家庭に育った、サムという名の二十歳の青年が主人公。
あやふやだけど、ラビ(何と言えばいいか。キリスト教で言う処の神父さんや牧師さんと学校の先生を合体させたような存在と言うか。あー……、宗教的に偉い人)を目指してた筈の彼が、違法ドラックなエクスタシーの密輸の手伝いに加担してく話。
あ、尚、主人公を演じてるのは、『ソーシャル・ネットワーク』で主人公演じた方だそうな。
── 一時間半に一寸欠けるくらいの、時間的にはコンパクトな映画。
違法ドラックの密輸が云々で、って辺りは、正直、インパクトは無いと言うか、さらっと流れちゃってると思う。
あくまでも個人的にはって奴だけど、この映画は、クリスマスを楽しんだ数日後に除夜の鐘聞いて、年が明けたら神社へGo! ってな現代日本人の感覚からすると、「良くも悪くも凄いな……」って言いたくなるだろうノリの、厳粛なユダヤ教の家庭やコミュニティと、そういう中で育った現代の若者の色々、という部分にしみじみする映画なんじゃないかなあ。
私、この映画観終わった直後、思わずユダヤ教に関する本開いちゃったんだけど、二十歳くらいって、未だ未だ遊びたいお年頃だろうに、例えば将来の進路や結婚相手を決めるのは自分でなくラビや父親で、髪型や服装に到るまで、教義の定める処に従うような生活の中で、同じラビを目指してる友人には勝てそうもない、見合いは破談、ぶっちゃけ家は貧しい、ってのが重なっちゃった青年が、若気の至りと言うか、悪い意味での青春に走っちゃった本当の理由は何処にあるんでしょうか、ってのを観る映画のような気が。
但、ピカレスク的なノリかなー、と思いながら挑むと、肩透かしを喰らう映画のような気も。
だから、そういう意味ではビミョーなのかなあ……。

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド/SPACE BATTLESHIP ヤマト

本日の一本目@有名処。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』。
2007年のお米の国の作品。つか、ディズニー。
カリブの海賊な皆々様の三作目。
……私、これ、二作目の『デッドマンズ・チェスト』までは観たんですが、デッドマンズ~とワールド~は言わば前後編なのにも拘らず、デッドマンズ~観た直後、「……ま、続きは別に観なくてもいいや」ってなっちゃってまして。
でも、家人が観るっつーから観てみた。
──有名処なんで、粗筋等々は素っ飛ばします、今更だと思うから。
で、感想なんですが。
話を追い掛けるのが大変な映画だったと思う。──以上。
娯楽映画としてはありなんだろうなあ、って思うけども、うーん……。
観なくても良かったかも知れないな…………。

次。
本日の二本目@これも有名処じゃないかと。
『SPACE BATTLESHIP ヤマト』。
2010年 東宝。
『宇宙戦艦ヤマト』の実写版。
正直な処、先日レンタルビデオ屋に赴いたのは、「借りぐらしのアリエッティ」、そろそろ借りられないかなー、と淡い期待を抱いてのことだったんですが、案の定全部レンタル中で、どうしようかなー、とウロウロしてた時にこれを見掛けたんですね。
やはり正直、「ヤマトか……。実写版ヤマトか……」と顔を顰めもしましたが、幾ら何でも実写版の「デビルマン」より酷いってこたぁないんじゃないかな、と思い、賭けに出てみた。
……ええ、存分に酷いこと言ってますが、実写版「映画・デビルマン」はホントに酷かったと思うんだ……。
──レンタル開始になったばかりなので、粗筋等々は素っ飛ばします、公式サイトも未だあるしね。
という訳で、以下、感想。
・佐渡先生を、何故、女医に置き換えたんだか説明して欲しい。
・通信班の相沢を、何故、女性キャラに置き換えたんだか(以下略)。
・アナライザーが、何故、あんなことになったんだか説明(以下略)。
・スタッフロールに松本零士御大の名前がなかったのは、水面下に於ける大人の事情的な戦いの所為ですか?
・エンディングテーマはあの曲じゃない方が良かったんでないかな?
……ってな不満はありましたが、個人的には、予想よりも良かったです。
原作と切り離して考えれば、すんごく頑張った映画だと思う。
ワタクシは、銀河鉄道999を筆頭に、松本零士御大の作品を愛しておりますが、少なくとも怒り狂ったりすることはなかったですよ(笑)。
木村拓哉さんは、どんな役をやっても木村拓哉さんなんだな、とは感じましたけども、ああいうノリの古代進なら、あれはあれでいいんでないかな、と思ったし、原作とは一線を画したアクティブ過ぎる森雪も、あれはあれでありなんじゃないかな。
「宇宙戦艦ヤマト」でなく、「SPACE BATTLESHIP ヤマト」だしね。
ヤマトの乗組員とて軍人です、という視点から見れば、「ああ、正しい」と呟けたシーンもあったし。
沖田艦長も徳川機関長も良かったし、真田さんや藤堂司令官なんか、まんま過ぎて却って驚いた。
原作ファンは、「ああ!」と思う科白の数々もあったよ。惜しむらくは、「こんなこともあろうかと」がなかったこと(笑)。
劇場版の「宇宙戦艦ヤマト」と、やはり劇場版の「さらば 宇宙戦艦ヤマト」をミックスしてみました、みたいなストーリー展開とか、ガミラスやイスカンダルのスターシアの扱い(特に、デスラーやスターシアのビジュアル的なアレコレと、スターシアと「さらば~」のテレサを混ぜちゃいました、みたいな辺りとか)なんかは、上手いことやったなー、な感が。
そして、伊武さん。ヤマトと言えば伊武さん。伊武さんがアレだったってのと、ナレーションがささきいさおさんだった、この事実だけで私は全てが許せる(笑)。
でも、古代進がやった演説に、実際の大和の戦い@天一号作戦のことを絡めるのは、卑怯だと思う(真顔)。
戦艦大和の最後の戦いのことなんか言われた日には、それだけで泣けるから止めて。

チャイナタウン ……を観たことは観たんだけどね

先日借りてきて観ていた映画は、1974年のお米の国の作品の、『チャイナタウン』というハードボイルドものなのです。
主演がジャック・ニコルソン、ヒロインがフェイ・ダナウェイで、見始めた時には、「おう、往年の名優な方々」と暢気なこと言ってたんですが。
お二人共に若かりし頃の作品だし、そもそもジャンルが違うなんてことは、言われずとも頭では十二分に理解出来てたし、今も出来てるんですけども、どーーーーっしても、ジャック・ニコルソン氏が、『シャイニング』のあのお父ちゃん役にダブっちゃって、どの角度からの顔見てても、シャイニングの舞台になったあのホテルのロビーでタイプライター叩いてた彼が、ひぇぇ……、な笑顔浮かべてる顔持ち上げたシーンとか、斧ぶん回して管理人室の扉ぶっ壊したシーンとかに重なっちゃって、観てるのはチャイナタウンなのに脳内はシャイニング一色、感想なんかとてもじゃないけど述べられないくらいストーリー頭に入らない、という事態に陥り、個人的に凄いへこんだ。
それだけ、シャイニングでのジャック・ニコルソン氏の演技が素晴らしかったってことなんだろうけども、へこんだ。