RD21GII
出会い、つるんで、離れて行く。そんな事の繰り返し。付き合い始めた頃の盛り上がり様は当然楽しくきらきらしているけれども、だんだん離れて行くときのどうしようもなさというのも悪くない。もう仕方が無いのだなという思いとともに波が引いて行く。するとそこには一緒にいるときには気づかなかった美しい貝殻がいくつも光って見える。それを二三拾って仕舞い、その海を後にする。
それは人も物も同じ。使い倒した鞄や財布。2台目にして初めて本格的なMacintoshのシステムを揃えたときのモニタ。その大きさにわくわくしたし、以来6年前後全ての仕事を共にした。自信作も修羅場もいつもいっしょ。ニーパッパのモデムで2日がかりでインターネットに繋げたときの世界への窓もこのモニタだった。Macintoshについてほとんどの事を自力でやらなければならない状況だったからこその感動があった。DVDで美しい映画も見たし、ネットで拾ったエッチな動画もこいつが映し出してくれたよ。あちこちの部屋へ引越の度に車に揺られ、一緒に渡り歩いた。よく頑張ってくれたよな。
物にも人にもあまり未練、執着を持たない方だと思うので、殊更の感情も無く捨てるのだろうけれども、その言葉通り苦楽を共にしたということは忘れないと思う。