ice cream castles in the sky

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太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪降りつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪降りつむ。
有名な三好達治の雪を思い出す人も多いのだと思う。この詩の家は実際には毎年何十センチも雪が積もる田舎の景色なのだろうけれども、シンプルな言葉のおかげで雪を知っている全ての人に訴えかけるちからがあるのでしょう。

緑濃きしゅろの葉かざす

雲は湧き 光溢れて
天高く 純白の球
今日ぞ飛ぶ
若人よ いざ
まなじりは 歓呼にこたえ
いさぎよし 微笑む希望
ああ 栄冠は君に輝く

NSP

高校生時代、少しギターが「鳴らせた」のとフォークとかロックが好きだったというだけでその手の部活に入っていた。所謂幽霊部員ってやつ。その部のエース2人組が得意だったのがNSPのコピーで、ほんと上手だったな。女の子たちはキャーキャー言っていたけれど、それだけのことはあった。もっとずっと前から「夕暮れ時は寂しそう」は知っていたけれど、彼らのおかげで「さようなら」っていう名曲も知ったんだ。そうやって辿るととあの頃を鮮明に思い出す。天野滋氏の早すぎる死を悼み、冥福をお祈りします。

夕照 –中原中也

丘々は、胸に手を当て
退けり。
落陽は、慈愛の色の
金のいろ。
原に草、
鄙唄(ひなうた)うたひ
山に樹々、
老いてつましき心ばせ。
かゝる折しも我ありぬ
小児に踏まれし
貝の肉。
かゝるをりしも剛直の、
さあれゆかしきあきらめよ
腕拱みながら歩み去る。
〈どこかで最初の2行を読んで、メモしておいたんだ。〉

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汽車に乗って –丸山薫

汽車に乗って あいるらんどのやうな田舎へ行かう
ひとびとが祭の日傘をくるくるまはし
日が照りながら雨のふる あいるらんどのやうな田舎へ行かう
窓に映った自分の顔を道づれにして 湖水をわたり隧道をくぐり
珍しい顔の少女や牛の歩いてゐる
あいるらんどのやうな田舎へ行かう
〈小学生の頃読んで胸に残った。「あいるらんどのやうな」でぐぐって、想い出を取り戻した。〉

いまここに

白い石段を上り詰めると、オリーブ畑の向こうに海が見えた。
トッポジージョの主題歌がラジオから流れる車内、フロントガラスに叩き付けるような雨。夜、どこへ向かっていたのだろう。
少しかび臭い半地下の教室で、懸命に形を取ろうとしていた。白い石こうの面、ワイン壜の緑。
潮水を飲んだ。助けられた後、足の切り傷に気付いた。
消そうとしている記憶があるか。決して消えない記憶があるか。
ミニスカートが良く似合って可愛かった。戻りたい季節はないけれど、戻りたい瞬間はないではない。
窓の縁を懸命によじ登ろうとしている子猫達。マルコが生んだ子供達だ。良く頑張ったなと声を掛けたら、嬉しそうな顔をしたような気がする。
光の中で会った。ついてきてはいけないと言われた。