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WBC代表監督

星野でも誰でもいい。采配なんて当たれば名将、負ければヘボ。野球をするのは選手。だからこそ選手が持っている力を最大限、それ以上発揮できるように環境を整えるのが指揮官の最低限の仕事でしょ。オリンピックではそれができていなかった。
一球入魂の勝負が見たいんだ。日本で一番野球がうまい選手たちが磨き抜かれた技と力でダイヤモンドを駆け抜け、思いもよらないアイデアで敵を幻惑する。それが見られれば監督なんて誰でもいい。たとえそれで負けたっていいじゃない。高校野球ならどんなに点差が開いても最後の夏を必死に戦っている選手がいる限り、すべての試合が特別なものになる。野球は敗者や敵チームに対して暖かいスポーツでもある。でもそれは相手も力を出し切ったと感じられるときだけだろう。
今日本プロ野球の人気がどうとか言われることがある。一昔前よりも球場は両リーグとも賑わっているというのに。テレビの視聴率をバロメーターにするのはいい加減やめた方がいい。テレビを見る人自体が減ってきているし、チャンネル・コンテンツは氾濫、見る人の趣味も多様化している。どうやって視聴率を稼げって言うのさ。ほんの目安程度に考えればいいんじゃないの?
オリンピックの決勝(キューバ対韓国)は上に書いたような勝負という意味ではとても面白い試合だった。その視聴率が6、7%あったらしい。今のプロ野球中継の視聴率も10%行かないことが多いようだから、何が何でも野球が見たいって言う人がそのくらいいると考えてもいいのかも。その他の浮動票が集まって、代表チームの重要な試合などは20%前後くらいまで行ったりする。日本シリーズなんかもそうだよね。最近は人気チームが絡まないとなかなかそこまで行かないのかな。
いくつか前にリンクを張っていたブログ記事がある。

そこに北京での敗因は既に書かれていたような気がする。国際審判員の方のインタビューが紹介され、捕手のミットの動作や、ガッツポーズ、クレーム等々日本チームのマナーは最悪だと思われていることなどが書いてあり、〜スポーツの3原則は「相手を尊敬する」「ルールを尊重する」そして「アンパイアを尊敬する」ということだ〜と結んでいる。
北京で、首脳陣はそんなイメージを払拭し、選手が戦い易い環境づくりをすることができたのだろうか。全く逆のことをしていたのではないか。虚勢を張り、相手や審判を威嚇するような態度さえとった。
思えば星野という人はずっとそうやってきたように見える。帰国後自ら「オレのやり方」と開き直るくらい。国内リーグではそれが「熱血漢」として通用することもあったのかもしれないけれども、外に出すにはちょっと恥ずかしい。うち外の関係なく「野球」が出来る人を望む。
そういう意味で半年後のWBCで全く違う監督像を見せるのは難しいんじゃないのかな?それはもっと広く人物像とも言えるし。別に無理して彼にしなくても、ふさわしい人は他にたくさんいると思う。
大会中も、帰国後もまめにホームページの更新をされているのはいいのだけれども、昨日あたりのものを読むと遅い夏休みを満喫などと書かれている。優勝して帰ってきたのならそれもいいかもね。でも今星野氏にしかできないことがあるだろう。監督として敗因を分析し尽くし、連盟なりコミッショナーなりに報告すること。体制自体に問題があるのならそれを変えられるように先頭に立って動くこと。それらが責任を取るとか、反省するということでしょう。そうやって次の代表監督や選手たちに何かを残すことが出来ないのなら、このまま野球界から消えてしまってください。

五輪野球決勝戦

今決勝戦を見ている。緊迫した素晴らしい試合。野球ってやっぱり面白い!決勝戦…いい響きだなあ。野球は決勝で勝った1チームだけ特別な場所に立てるスポーツ。甲子園も長いリーグ戦もそう。元々野球に銅メダルはないんだ。そういう意味ではやっぱりオリンピックにはそぐわない競技なのかな。ソフトボールはその辺ちょっと違うし、スポーツとしてアリだと思う。
こうやって他国の試合を見ているとつくづく思うのは、日本だけ異質なチーム・雰囲気だったような気がすること。日本代表はいったい誰と戦っていたのだろう。少なくとも目の前の敵とではなかったような。

野球日本代表

監督というポジションについて思ったこと。
采配がどうとか選手選考がどうとかいう以前の事だったと思う。いずれにしてもそんなものは勝てば賞賛され、負ければこき下ろされるただそれだけのことだから。星野が監督に選ばれ彼が先頭に立って自分の野球を表現し易いような選手を選び戦いに臨んだということ。試合では良く知っている所謂星野野球をやっていたと思うよ。それで負けたのだから仕方がないと言えばそうなのだけれども。個人的に好きか嫌いかと言われれば、まああまり好きな方向の野球ではないかな。
選手に緊張を強いて力を出させる手法は萎縮させてしまうという逆効果もある。特にこういう舞台では。
それにしても星野って思った以上に柔軟性のない(良く言えば頑固な)人なのかな。野球以外ではそうでもないように見えるのだけれども。
気になったこともあった。準決の日本対韓国戦後の挨拶で韓国チームの選手・首脳陣ほとんどが星野にお辞儀をし帽子を取り礼を尽くしていた事。対して星野はふんぞり返ってこたえていた。ああ、これが駄目な原因の一つだなと思った象徴的な場面だった。
野球の日本代表監督で素晴らしかったのは長嶋さん。読売の監督だったときとは別人のような勝つ野球を見せてくれた。緻密で細かいところまで神経の行き届いた采配にあの天才的な野球勘が加わって野球を知っている者ほど見ていて唸ったはずだ。多分読売時代はイロイロな制約その他があったのだろう(それでもちゃんと優勝もしているけれどね)。道半ばでリタイアせざるをえなかったことがつくづく残念。引き継いだ人が最悪だっただけにより一層際立った。
代表監督として力を発揮できそうなのは、少なくとも状況に応じて臨機応変に戦術を変えられるような人じゃないかな。今回の五輪の韓国の監督なんて正にそういった意味でも素晴らしい監督だったと思う。

野球は負け

北京五輪にて、日本代表は韓国代表に完敗。受けに回って硬くなり泡を食ったような野球をしていたら伸び伸びやってくる相手に勝てる訳がない。実際前半リードしていても勝てそうな気分にはなれなかった。
ソフトに続いて金メダルをともちろん応援していたけれども、この際次も負けてメダル無しで帰ってきた方が今後の日本の野球界のためにはいいんじゃない?今回の監督や選手には日本に帰って何が足りなかったか、改善点はあるのかをきちんと伝えて行く義務がある。負け犬的な態度を取ったり知らんぷりしていてはいけない。責任がどうとか戦犯は誰かなんていうことはこの際どうでもいい。
国際時代の日本の野球のあり方はプロ野球はもちろん、それを中心としてもう全体的に見直すべきだ。これを機会に。鎖国的野球はもうたくさん。見下ろしていたつもりの相手はいつの間にか強くなり、黒船には未だにビビっている(MLBに乗り込んで行くような一部の秀でた選手を除いて)。でもチャレンジする立場の時はまだいいんだ。受け身になるとかなりきつい。
「ベースボール」ではなくて「野球」なんだっていう歴史や気概は大切だとは思うけれども、日本独自の環境の中で温々とやっていては駄目だろう。
国際球やストライクゾーン、マウンド等球場の仕様。そもそもリーグ戦の中の一戦一戦の中でどれだけ真剣勝負しているだろう。高給取りの(それは別に構わないと思う)プロ選手が淡々と自分の技を100%出せばいいというものではないでしょう。エンターテイメントでもあるし「勝負」でもあるのだから。観客はプラスアルファを求めているし、私自身日本のリーグ戦をあまり見なくなってMLBばかり見ているのもそんなところに理由があるのだと思う。
レベルがどうとか言う問題ではない。各カテゴリーにはそれなりの面白さがあるはずなんだ。イチローや松坂がいなくたって素晴らしい選手はたくさんいるし、彼らが毎日目の色を変えてやってくれれば面白くならないはずがない。毎日ねじが切れるほど巻ききってそれをダーって解くのが野球などプロと呼ばれる超人たちのすることなんじゃないの。淡々と安全圏内でネジ巻とネジ解きを繰り返すのならフツーの会社勤めのサラリーマンさんや公務員さんと同じじゃない。そこに大勢の人に夢を与える何かはあるのかい。サラリーマンはたとえば家族のために何十年も懸命に働くけれどもプロ野球の選手の働き方はそうじゃない。違って当たり前なのにサラリーマン的選手が増えてないか。労使交渉もいいけれどさ。
ところで“世界に開かれた野球”といえば、今大会って日本人の審判って参加していたのかな。それを検索していたら、野球の本質にも通じるすてきなブログ記事を見つけたのでURLをメモさせていただきます。

日米豪のソフト選手が五輪復帰アピール


オリンピックは4年に1度しかない特別な大会なのは間違いなく。メダルを取るほどの素晴らしい選手たちの中にも、それを目指して頑張っている選手たちも、今から4年後にその才能を最高に発揮できる時期を迎える人たちが大勢いるはずなんだ。誰かの都合で簡単に「正式」種目だの除外だの決めてもらっては困る。ざけんな。
そもそも4年に1度ということからして、旬を逃す選手の方が圧倒的に多いのだろう。何はともあれ、できることなら一度競技種目の一つに加えたのなら、余程の事がない限り続ける方向で考えて欲しい。慎重に扱って欲しい。

ソフト日本が金メダル

仕事から帰ってニュースを見たらソフト日本が金だって。すごいね。前回の五輪やら何やらアメリカに勝てる事はないんじゃないかってくらいの力の差を感じたものだけれども、信じて頑張れば何とかなるものなんだなあ。この後再放送をやるみたいなので楽しみ。実はチーム最年少正捕手の峰さんのファンなのだ。
【追記】
試合を見た。上野さんは偉い。目標に向けて照準を定めた本当のアスリートだ。6回裏の相手の4番を敬遠した場面、内野がマウンドに集まり監督も来て、昨日から400球を投げ抜いているエースにこう言ったのではないか「上野の好きなようにしていい」って。どこぞの似非エースだったら勝負に行っていただろう。上野さんは敬遠を選びこの回を無得点で終えた事でその後の味方の追加点を呼んだ。
きっちりジャストミートと堅い守り。日本の「野球」を見た。
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