NHKには朝の15分帯ドラマがあり、調べたらおおよそ僕が生まれた頃に始まったらしい。子供の頃はよく見たような気がするのだけれど、ほとんど記憶には残っていない。それは、作品がどうというよりも僕の記憶の仕方にある。どちらかというと非常に断片的な気がする。同世代での、子供の頃見たテレビ番組がどうとかいう話題には決まってついていけない。タイトルを聞けば、ああそんなのあったような気がする、とは思う。朝ドラでいえば「おはなはん」とか「藍より青く」とか。(へえ、藍より青くは山田太一だったのか)このシリーズはいつか見る機会もなくなったものの、徹夜明けの朝とか、たまたま昼の時間に偶然見かける事はあり、ちらっと見ただけで云々できるものではないとしても、ここ数年、余り面白そうではないなと思っていた。
最近新しい作品が始まったらしい。「風のハルカ」という。例によってたまたま見かけた。子役の姉妹がとてもよく、普通に15分間見られた。姉妹が喧嘩をするシーンのリアルさなどは子役の良さもさることながら脚本が良いのだと思う(脚本:大森美香)。この時間帯の最近のいくつかは見ていてなんとなく気恥ずかしくなる感じの、作り物の愛情のようなものに満たされていたような気がする。今回の本は割合自然で普通。それがいい感じ。ちょっと気になると偶然見かける事も多くなる。何しろ朝と昼2回ずつやっているのだから。姉妹が別れる(結局はそうはならなかった)シーンでは不覚にも涙があふれた。最近の子役はすごいなあ。この後、主役の子供時代が終わり、子役の姉妹もお役御免になるのだろう。その後もちょっと気になる作品であるかどうかは、また偶然見た時のこと。「風のハルカ」のホームページを見たら主人公の子役と主役がとても良く似ている事にびっくりした。