MacOS X 10.10 Yosemite礼賛

MacOS X 10.10 Yosemiteの印象は良質な日常。
良質な、でもごく日常の家や暮らしがある風景を想像する。上品とか美しいというよりも(もちろんそういう部分もあるけれど)「趣味がいい」感じ。そんな静かな家庭のそこここにある「色」。フラットと言われている部分に使われているグレー。ウインドウを操作するボタンの赤、黄、緑。そしてフォルダを始めアクセントを与える役目、フラットな中でここぞという部分を際立たせるための青。遠い記憶を呼び覚まされるようなブルー。そういう静物画(Still Life)のような静かな緊張と安心感の中からこそ創造的な仕事は生まれてくると思う。新しいMacOS X (Yosemite)は素晴らしい。愛している。

スクロールするときに初めてわかる控えめな透明感。ウインドウの影も今まで以上に穏やかに画面に馴染んでいる。目立たなくて良い部分はきちんと区分した上でフラットに。
その辺りがまず目に入るから、人はフラットデザインなんて呼んだ。でもそれ以外のあちこちの何と考え抜かれ生き生きとした瑞々しい色と造形はどうか。フラットなグラウンドはその上を飛び回るあれこれをより目立たせ、音楽のように心に響く。そう、単にここが素晴らしいだけではなくすべてが緻密なメロディーのように連携している。

以前は何もかも中途半端に立体的でリアルさにしても作り物感が強かった。Yosemiteはその名の通りダイナミックに使うものの想像力を彼方まで羽ばたかせてくれる。でもそれは糸が切れたように行方知れずになってしまうことはない。
すべてはごく普通の家の我々のデスクトップにある。趣味の良い品々がざっくばらんに置かれている。そんななかを子供は遊ぶ。子供は遊びの中で彼方まで空想を飛ばすけれども、ふと気がつくと縁側に座り庭を眺めていたりするものだ。


Macは若干妙な方向に行ってしまっていたと思う。まあそういうハッタリ的なものが必要な時期だったということもあるのかもしれない。Windowsなんてその変な方向に釣られてしまって思い切り追い越したつもりが素人が生け花をしたみたいにゴテゴテとしたものになってしまい自滅した。ただ、その後のあのライブタイルっていうのかな、Windows8のデザインは嫌いじゃない。Surfaceなんてすごく欲しいもん。自滅に気づき大急ぎで立て直しを図ったのだと思うけれども、その辺はさすが。

Macもおっとり刀で軌道修正をした。これでパーソナルコンピュータが行きたかったところ、インターネットが行きたかったところに戻ってこれたと思う。多分その辺りに最初にMacを触った時の感動を思い出させるような懐かしさが含まれているのではないか。
OS9の頃の感覚で止まっちゃっている人ってまだまだいるんだよ。OS Xを使ってはいるものの馴染めていない人を含めて。
そんなみんな、Yosemiteは素晴らしいよ。きっと気にいると思う。


具体的な使用感や某方面で不具合と言われている部分については個人的なものだけれどまた改めて書きたいと思います。

Macのマウスとトラックパッド

mouseandpad長いこと気になり続けていたMagic Trackpadを買った。仕事に必要なものは後先考えず即買いするのに対して、無くても問題ないモノについては極端に迷う。

Magic Mouseで十分だったし特に大きな問題はなかった。いや不満は無いではなく、Magic Mouseは仕事以外のWEBブラウジングその他の普段使いにはすこぶる快適なのだけれど、仕事でAdobe関連ソフトを使うときには横スクロールや2本指での操作などのジェスチャー感度が高すぎるのか操作がしづらくなることが多々あった。そういう場合はマウスの一部機能を切って仕事をしたりした(設定切り替えがワンタッチでできるソフトって無いのかな)。
それでもまあ何とかなっていたわけだけれども、そのMagic Mouseが壊れたらしい。最初の症状は電池の持ちが極端に悪くなったこと。一時に比べると半分以下の期間でエネループの充電が必要になった。次に操作が覚束なくなってきた。ポインタが動きづらくなるなど反応しなくなることが増えた。一旦電源を切って入れ直せば元に戻るけれどそれで維持できる時間も短くなってきた。

ネット検索をすると同業の方のブログ等では仕事にはMicrosoftやLogicoolなどの「普通の」マウスの方が使い易いとある。実際次への繋ぎにと古い有線マウス(Microsoft製でスクロールダイヤル付き数百円だった)を使ってみると悪くない。そこで検討の末見つけたのがロジクール Bluetooth マウス M558

気になっていたMagic TrackPadへの切り替えを始めに考えなかったのは、やはり仕事にそれだけでは心もとない気がしたから。ただ僕は一時期マシンがMacBookしか無かった頃TrackPadのみで十分仕事をしていたのだよな。マウス以上に使い易い側面もあったと思う。それでもBookのパッドとMagic TrackPadでは使い勝手が違うなどという記事を読んでしまうと二の足を踏む。

結果的には写真の通り両方入手した。マウスがお安かったこともありベストを求めた。もし何か些細な不都合があってもどちらかが補完してくれるだろう。どちらかの使い勝手が良好過ぎてもう一方を一切使わなくなるかもしれない。いずれにしても仕事をするにあたって問題はない。

雑感としては、Magic Mouseは勝手知ったる何とやら、想像していた以上に使い易く満足。M558はMagic Mouseと同じ単三2本仕様なのだけれどこちらの方が重い感じがする。電池抜き重量はこちらの方が軽いはずなのだけれども、その辺がデザインの不思議。そこで電池一本で動くかどうか試してみたら問題なく動きそう。メーカーのページ他WEBを探してみたのだがそういう使い方が良いのか悪いのか見つからなかった。とりあえずこれでしばらく使ってみよう。肝心の操作感は悪くない。こちらも想像以上。背中のボタンが何気に便利だし。今後の右手の主役争いが激化しそうな雲行き。

Finderのカラム表示に「大きさ」と「解像度」項目を追加

Macの手書き説明書さんでOTTAN.XYZさんの記事から紹介されていたTips。

Finderの「ピクチャ」フォルダのカラム表示だけに大きさと解像度オプションがある – Macの手書き説明書

FinderにてPictureフォルダを開いている場合、カラム表示では「大きさ」と「解像度」項目を追加できる。知らなかった。これは良いかも。ただ、解像度が0x0と表示されてしまうものがあるのは何故なんだろう。

最初にPicture名のフォルダ(Finder)で設定してしまえばその後フォルダ名を変えても有効とのこと。システムに誤認識させるってのMacの得意技だよな(というか他は知らない)。

finder

フォントのこと –バイバイ、モリサワ–

仕事の道具としてMacが加わった頃からフォントをどうするかは課題だった。ひとつはもちろん使いたいフォントデザインがあるかどうかということ。もうひとつは予算的なことだった。

使いたいフォントデザインというのは写植に馴染んだものとしては当然写研のフォントということになる。しかし、デジタルの日本語環境で市場を牛耳っていたのはモリサワだった。
Mac以前、モリサワのフォントと言えばデザインの中にちょっと味付けを加えたい時に、いつもとは違う(書体数をたくさん持っている)写植屋さんに単発で注文する、要は付け合わせ的なものだった。もちろん地域や環境によって違うのかもしれないが。

モリサワを本文等のメイン書体として使いたくはないんだけれどな、という思いは結局消えること無く十数年経った今でも続いている。これはモリサワのデザインの本質的な善し悪し云々ということ以前に、体に染み付いてしまった感覚なのだから仕方がない。

そういう感情的なもつれからある程度仕方ない部分でモリサワを使い、その他は別の各社の気に入ったフォントを探しては使っていたわけだ。
モリサワ以外で一番使ったのはフォントワークス。また、写研と泣く泣く別れてから始めて出会った「これだっ!」というフォントがヒラギノだった。ただ印刷屋や出力サービス会社が対応していなかったことには苦労したけれど。
そうやって長いものに巻かれるようにモリサワフォントで仕事をし、ここ数年は「パスポート」という年払いの定額で全ての書体を使えるサービスを利用していた。

しかし印刷からWEBへ仕事の軸足が移りつつあること、フォントの埋め込み機能の出現で状況が変わった。フォントワークスにはモリサワの半額程度で同社全書体を使えるLet’sというサービスがある(もともとこちらの方が早く始まっている)。また、Mac OS Xには素晴らしいヒラギノフォントが付属していて商用も可能だ。
もうモリサワに縛られなくていいかも、とふと思ったわけ。バイバイ、モリサワ。
Let’sはパスポート以前に数年使っていたことがある。こつこつ溜めたモリサワ単品フォント+Let’sというのが当時の仕事環境だった。それは主に掛かる費用を考えてのものだったけれども、今後は使いたいからという純粋な気持ちでその環境に戻せるのが嬉しい。

この後はヒラギノフォントを買い足して行き、それを本文組に使えれば完全にモリサワはいらなくなる。たまに来る印刷の仕事で他所と連携しなければならない時に必要になるくらいになるんじゃないかな。

いずれにしても、写研に匹敵するデザインのフォントはまだデジタル界には無いことが残念。ヒラギノはかなり良いし、歴史のあるイワタのフォントなどもデジタル化されているけれども、物足りないんだな。それはデザインだけのことではなく。

今、WEB上で散見する、有力デザイナーたちによる日本語WEB文字組をどうにかしようという取り組みが大きなうねりになって実を結ぶといいと思う。確かに(特にWindows環境をたまに見ると)ひどいなって思うし。
また、Googleによるフォントのクラウドサービスなんかも始まるらしいけれども、これの日本語版をたとえばヒラギノとAppleの協力で始められれば革命的だと思うのだけれどどうだろう。

OSX 10.6でキーボードビューアを使う

SnowLeopard(MacOS X 10.6)は良いOSだと思う。でも不満が無いわけではない。そのひとつがキーボードビューアだ。

仕事をしていると数百のフォントを使う(もちろん一つの仕事に多数のフォントを使う訳ではない)。装飾系(記号)フォントもその一種。フォント名にOrnamentsと入っている場合もある。
これは普通の文字キーで記号や飾り罫、はたまた虎や鳥のアイコンを打てたりするもので、さすがに幾つもの装飾フォントの“A”のキーは何、“K”のキーは何と憶えきれてはいない。
そんな時に重宝したのがOS X 10.5までのキーボードビューアだった。システム環境設定>言語環境>入力メニューでキーボードビューアにチェックを入れる(10.6ではシステム環境設定>言語とテキスト>入力ソース)とメニューバー右の文字入力メニューにキーボードビューアが入り、これを選んで立ち上げれば画面上に利用中のキーボードのシミュレーションが現れる。その左下のフォントメニューからキー配列を知りたいフォントを選ぶとどのキーに何が配置されているかが実際の形として見られるという仕組み。キーボードビューア上でクリックすることでその文字(記号)を打ち込むこともできる。

この機能がSnowLeopardでは無くなってしまった。いや、キーボードビューア自体はあるのだが、フォントによるシミュレーションの機能が省かれてしまった。
困っている人は多いらしく、Apple Discussions Boardにヒントが見つかった。「キーボードビューアでフォントマッピングが表示されません」これである。
自分のメモ用に改めて書いておこうと思う。うちで稼働中のマシンは10.6か10.4。

  1. まず10.4のマシンの中からKeyboardViewerServer.appを探す。
  2. 場所は/System/Library/Components/KeyboardViewer.componentの中。KeyboardViewer.componentはパッケージになっているのでコンテキストメニューで「パッケージの内容を表示」する。
  3. そのContents/SharedSupport/KeyboardViewerServer.appに見つかる。(.appは拡張子を隠している場合は表示されない)
  4. これをコピーして10.6のマシンに持ってきてDockに入れるなりしておけば良い。僕はDockにツールを集めたフォルダを登録してあるのでその中にエイリアスを入れた。
  5. これで準備はできた。KeyboardViewerServer.appを立ち上げると、あの便利だった頃のキーボードビューアが現れ、同じ勝手で使うことができる。

それにしてもAppleは何でこの機能を退化(僕にとってはそう思う)させてしまったのだろう。欧米でも同業者はOrnamentsフォントは使う筈だと思うのだけれども。

追記)
一般の利用者にとってキーボードビューアの役割はオプションやシフトの修飾キーを押しながら打つ特殊文字(©とか£など)を使いやすくするものであるから、装飾フォントを利用しない大部分の人には関係無いと言えば、まあそう。(OS Xには購入時の標準の状態でWebdingsという装飾フォントが搭載されていたりするんだけれど)