ECHOES One Night Stand〔日本武道館〕
さて、「ロックコンサート」を見たことがあったかどうか思い出している。
ストレートなロックンロール。ひねくれものの僕が聞くのはあるジャンルで括れないようなものばかりだ。そうだストーンズの来日公演を見たっけ。でもあれは…。
ECHOESを聞いて来た。芥川賞作家としてのではない、かっこいいロックスターの辻仁成が歌っていた。ひたすら飛ばしていた。最初の4,5曲は空回りぎみですらあったような気がする。
こんなにきれいな声の人だったっけと思っていた。案の定その後の数曲は苦しそうで、10年のブランクを感じたし、大丈夫かなとみんな感じたはずだ…。
次の曲、馴染み深いしゃがれ声でシャウトしまくる彼がいた。10年を軽く巻き戻して。ステージの声はステージでしか作れないのだと思う。その後は余裕すら感じさせながら、ECHOESは突っ走る。気持ちよかった。
「ジャック」で声を合わせ、違うアレンジでアンコールと2回聞かせてくれた「ZOO」は、聞き応えがあった。黒と赤の舞台装置。風にはためく両そでの旗。シンプルでストレートなロックは腹にずしんとこたえた。
