打ちまつがい
インターネット上の慣習に誤字は言い立てないというものがあるような気がする。チャットやメールの場合リアルタイムに近いやり取りが行われるから、注意していても誤字や打ち間違えは起こりやすい。
議論になっている時に、相手の誤字を取り上げたりするのは確かに大人げない。だからある程度スルーするのは有益でスムーズなやり取りをするためには必要だと思う。
ところが、ここ数年個人のブログや掲示板などで矢鱈目につくようになってきたのは何故だろう。例えばたまに覗いている2ちゃんねる。人を煽ったり罵ったりと普段日常ではできないことがたいした危険も無く匿名でできてしまう場所。もちろん中には有用なやり取りもあった。ここを見ているとユーザー同士が罵り合いになっていることもあるのだけれども、それでもそのやり取りの中での誤字を嗤うことはあまりないような気がする(もちろんこまめに見ている訳ではないから全てそうとは言い切れない)。
誤字から流行語が産まれることもあるこの巨大掲示板でも、取るに足らない誤字がある時期からぐんと増えた気がする。ほんの些細な打ち間違いなので誰も指摘しない。もしかしたら気付いてさえいないのかもと思ったりもする。
そんな風にインターネット界では誤字に対する寛容さは、その寛容さ自体が気になるレベルになっていると思う。大手新聞社の記事でさえぽつぽつと見かけるようになってしまってはちょっとマズくないか。
自分では仕事で文章を校正する機会もあるためか、そういったぽつぽつが殊更気になるのかもしれない。リアルタイムのやり取りでは仕方ないと思うけれども、そうではないものについては書き込みボタンを押す前にせめて一度見直したらいいのになと思う。僕はチャットの最中でさえこれをやってしまうので書き込みがワンテンポ遅れることがある。書き込んだ後に気付いて訂正をいれることも多く、相手によっては面倒くさい奴と思われているかもしれない。
開き直る訳ではないが、書き間違いはある。このブログ内や、ネット界隈で会話を交わす方々、細かな間違いでも、もしあったら是非指摘してください。気付かずに流されてしまうよりもよほど気持ちいいから。
それを人に押し付ける気はないけれども、例えば面白いブログを見つけたとして文章自体は素敵なのに誤字が多かったりするととても残念な気持ちになるということはある。
麻生さんの漢字の間違いは笑い者にしても、そういう声を上げている自分たちの誤字には寛容ってちょっとおかしくないかな。特に言葉を操って飯を食っている人たち。
単に自分が気持ち良くネット上をうろつきたい、それだけのことなので自分勝手な言い分かもしれない。でも汚い言葉が多いからインターネットは嫌いだという人も少なくないのではないかしらん。
正しくてきれいな日本語が日常的に周りに流れていたらそれは気持ちのいい世界だろうなあと想像し、自省の念も込めて書いてみた。
一応謝っておこうっと。乱筆乱文申し訳ありませんでした。