野茂が奪った三振
その日、ロイヤルズの薮田はいい球もあったけれども、ストライクが入らなすぎた。8回裏。4月18日の対オークランド戦は5対2で負けていて、この回がロイヤルズにとって最後の守りになる可能性があった。薮田はそれでも2アウトまでこぎつけて、満塁。オークランドのマーク・エリスの少し深めのショートゴロをトニー・ペーニャ・ジュニアが処理していれば、何事も無く終わっていた。ペーニャがそれをはじいた事で相手に得点が入りピンチは続いてしまう。薮田はさらに押し出しで得点を許し降板。野茂がブルペンで準備をしている場面が映っていたので後ワンアウトだけ取るために登板する事が判った。さてここでまたペーニャ。最初の打者ブラウンに対して野茂が打ち取ったショート後方のフライを取ってくれていれば、多分この試合は(ロイヤルズが5点差をひっくり返す可能性はもちろんゼロではなかったけれども)そのまま終わっていただろう。ペーニャはこれを取れずに、2塁打にしてしまう。続くライアン・スウィーニーのピッチャーライナーは元々フィールディングは悪くなかった野茂自身がはじいてしまう。とどめはクロスビーの3ランホームラン。痛恨、ボールが高めに浮いた。
それでも野茂は最後のアウトを取ったんだ。
トラビス・バックからフォークで空振りの三振!
野茂に次は無いかもしれないと思った。野球は本当に分からない。「あの一球」が1イニングにこんなにたくさん出現してしまうなんて。
もちろんどんな形であれ、野茂の「次」を期待したい。ただ選手としての野茂を見られるかどうかは分からない。もし私だったらこれだけ見事に下りてきた幕を持ち上げ返す気力は起きないかもしれない。
余談だが、トニー・ペーニャ・ジュニア。今はヤンキースのコーチをしている、名捕手だったトニー・ペーニャの息子の一人(もう一人の息子はなんと16歳でメッツと契約)。
野茂、薮田の入団もあって今年はカンザスシティを注目することになり、サイトを見たりするとなんだかエジプトの王子のような風貌をしたこの若い選手がその戴いた名前も合わさってとても気になっていた。「何か持っているな」っていう感じかな。まだ結果はあまり出ていないがヒルマン監督も開幕からずっと使い続けている。
この選手がここでこういうマイナスのイメージとして記憶に残ることになるとは思ってもいなかった。
いずれにしても期待の若手である事には変わりはないけれども。
チベットの廻りで
今も刻々苦しんでいるのかもしれないチベットの人たちのことを先ず想っていたい。姿がよく似ていて我々の精神のふるさととも言える人たち。(といわれている。確かに映像等の情報を断片的ながら昔から見ているとそんな気がする、だから)とても気になる。何か出来ないかと思って気持ちがザワザワしたのは正直なところだし、今もそう思っている。
ただ一方で、日本の東側に住んで情報の多くをインターネットから仕入れ、いろいろな角度からの見方がある事を知る時に、それならば客観的でいたいとも思う。911の時もそうだったけれども、一連の出来事には不可解な事象が無いではなく、様々な見解が出現したことを知っている。
ネットを廻っていて何経由だったか、こんなページを見た。
間違いなくぼくなどよりこの方面の知識は豊富な人が書かれているのは判るのだけれども、それが正しいかどうかは判らないが、何だか予め書き手が創造するストーリィがあって、それに現実の事象を当てはめているような感じに読めてしまった。物事ってそんなにきれいに割り切れるものなのかなあって思う。
でも確かにそういう側面もあるのかもしれない。知っておく事は悪い事じゃない。知ろうとする気持ちが大事。
資源、経済、政治等々からの見方、人の気持ちや痛みからの見方。
(上記ページとは関係ないが)大局から見たら小さな一個人の命などどうこう、という論じ方は嫌い。それは「あーいやだいやだ」という感じの「嫌い」、実際に大局と言われるものに飲み込まれたらどう考えるのかは判らない。あー嫌だ嫌だ。
そういう事もふまえて、今日の善光寺発で世界中に配信されたニュース
は、今現在の普通の日本人であったり、まして仏教人であったりすれば当然の判断だったのではないかとは思う。
チベット関連(2件)
いま、どの国よりもチベット問題で中国に物を言うべきはわが国である。
日本は、武力よりも、民主主義と国際法、人間の自由、文化・文明の尊重を以て戦後の道を切り開きたいと望んできた。同時に米国の占領政策によって、日本文明の粋を失う哀しみを味わってきた。だからこそ、ダライ・ラマ14世が「チベット文化の虐殺」と呼ぶ中国の弾圧に、率先して抗議しなければならない。日本と多くの価値観を共有し、日本に友好的であった国、チベットのために発言することは、日本が依って立つ基盤を守ることである。福田康夫首相が望むよき日中関係の構築も、日本が発言して初めて可能になる。
…考える事は表現の差こそあれ、同じ
国際チベット学者ら75人の連名の胡錦濤国家主席への手紙をご紹介します。オーセルさんのブログにあった中国語訳のものを翻訳。日本の学者さんもいらっしゃいますね。
For The People Of Tibet
ブログ検索をしてみると非常に多くの記事が見つかるチベット関連だけれども、報道は何らかの力が働いているのか、ちょっと静まってきてしまっている。
この数日例の聖火リレーのニュースによってまた注目されたのはいいが、そんなこととは関係なく現地では刻々とひどい自体が進行しているのだろうと想像する。
話はずれるけれどもテロ餃子についてもそう。すぐに流してしまうこの国のメディアって何かおかしい。
中国にとっても、欧米諸国が色々言ってきたり、五輪ボイコットというような動きがあったりすることはある程度織り込み済みだったのではないか。前にも書いたけれども、インドと日本がどう出るかが結構鍵なのかも。
政治家には色々な手法があるのだろうから、今のトップの表面的な部分のみを見てあーだこーだは言えないと思う。ただ事態は、20年後に日本および周辺諸国が恙無く繁栄していれば良いという、それだけじゃあ済まなくなくなっていることをちゃんと認識しているのかなあとも思う。20年後なんて分からないしね。
今はっきり言わなければいけないこと、表明すべき態度もあるんじゃないの。自立した国だというなら。
- Webアンケート「チベット暴動、日本が北京五輪ですべきことは?」集計結果
- チベット騒乱の背後に地下資源問題
- チベットの危機に関する声(日本政府に対する公開書簡)※署名することができます。
- For The People Of Tibet※こちらも署名サイトです。英語の説明は正確に全てを理解できていないかもしれないけれども、制作者の意志が伝わってくるようなページだったので記してきました。