霧と砂の家
最近恒例になりつつあるTSUTAYA週一の格安日のレンタルで先週「霧と砂の家」と「Round Midnight」を借りて来たのだけれど忙しくてRound Midnightは見られなかった。残念、もったいない。
霧と砂の家は「家」についての思い入れとか、移民の悲哀とか、良くできたストーリーだと思った。ちょっと作り過ぎかなという気もしたけれど、面白かった。移民の気持ちは実感するというわけにはいかないのだけれども、想像はできる。故郷のことを否定されたら、それは辛い。ただ、実感できない故のもどかしさはあり、それも含めて割合淡々と見てしまった。おまけの予告編にあったように全米が泣いた(とは書いてなかったけれども)というような感動には至らなかった。でも本当の悲劇っていうのは案外淡々としているものなのだとも思う。美しい絵づくりもあって、余韻は強く残った。
代々そこに在る家とかそれを継ぐという思いは洋の東西を問わずに強いものなんだね。先日のハリケーン、カトリーナの被害の最中、現地の人が家を離れたくないと強制退去を拒んでいた様子も思い出した。実家を放ったらかしていい加減な暮らしをしている僕でも田舎を大切に思う気持ちはないではない。ただ、そこまで執着はしないかな。
Stay hungry, Stay foolish.
先日の帰り道、電車の中で誰かの新聞の広告だったか中吊りだったか、AERA 2005年9月19日号のことが出ていて、iPod電話とかジョブス講演録等の文句に引かれて乗換駅のキヨスクで買い求め読んだ。iPod電話はともかく、ジョブスの講演(スタンフォード大学で行った卒業を祝すスピーチ)はオリジナルが同大学のページに掲載されていて、読もうとしたこともあったのだけれど挫けていたので、抄訳とはいえ有り難かった。
海を越えて
何はなくともボストンレッドソックス。時に想像を超えたタフさで勇気づけてくれる大好きなチームだ。メジャーリーグのウェブサイトでは各チームの様々な商品が通販できるようになっていて、日本からも購入することができる。もう数年前からあれとこれと…と品定めをしながら「その時」を待っていた。この数年といえば、ひどく低迷していて自由になるお金がなかったり、少し余裕ができれば結局仕事=Macintoshの周辺に使ってしまっていたから、いつもコンピュータウインドウショッピングで我慢せざるを得なかったのだ。
去年我がチームは86年ぶりのワールドチャンピオンとなり、とうとう「その時」は来たと思った。欲しいアイテムをいくつもウィッシュリストに放り込み(運送代等がかかるから多少まとめた方がお得)、さて購入と申し込んだのが夏になる前。うまくいかなかった。カードでのやり取りの不備や、それに伴うタイミングのすれ違いがあったりしてつたない英語メールでのやりとりを何度もし、とうとう発送の連絡をもらったのはシーズンの連覇も見えて来た最近だった。(写真はセント・パトリック・デイのスペシャルユニフォーム、カート・シリングモデルを着てご満悦のわたくし)これで流れは分かったので、次は今年の優勝記念だな。まだまだ欲しいアイテムがあるのだよ。わくわく。
選挙の日に
大統領の理髪師
東京映画祭のプレイベントとして昨年の観客賞・最優秀監督賞である『大統領の理髪師』が上映されるというイベントがあり、招待券を手に入れた友人のご相伴に預かり赤坂区民センターホールへと出かけてきた。この日は衆議院選挙の日。選挙権は事務所を置いている街に残したままなので、早めにそちらに向かいついでにひと仕事して近所の小学校で結果的には負けた人に投票。
無事友人と合流、鑑賞。映画はいきなり選挙のシーンから始まる。主演の俳優さんを含む家族が演じる庶民の風景がとても良く、自分と同時代だったことやお隣韓国の映画ということもあり妙に懐かしさも漂う。歴史的には日本の影も見え隠れしつつもそれを否定するでもなく肯定するでもなく、庶民の目ってそうなんだよなあと感心したり。そんな普通の人が大統領の理髪師になってしまって…というドラマ。でも庶民は最後まで庶民。しみじみとほっとする良い映画だった。サンキュ、友だち。
ひとしきり茶などして(お酒には少し早かった)、開票速報を楽しみに帰ったのだけれど、久米さんが番組開始直後に出口調査の結果を発表して、ああそうなの、と思ってなんとなくごろっと横になったらそのままうたた寝してしまった。
大切な時間
LOVERS/The Garden
LOVERS
一言で言えば、チャン・ツィイーのイメージビデオって感じだったかな。チャン・ツィイーは好きな女優さんだし、金城武も割合期待している役者さん、そういう意味では楽しめた。かの大陸の自然の美しさも見どころ。
The Garden
Derek Jarmanというこの映画の監督さんの名前は聞いたことがあったけれども、ちゃんと作品を見るのは始めてかも。久々に突き抜けて面白いものを見た。一つ上げるなら、セロファンを重ねたような敢えて自然な合成を拒否したようなコラージュ的映像に逆にリアルな手触りのようなものを感じたこと、等々。徹夜続きのなかで時間を割いて見たので、若干眠気に負けてしまった部分もあったのだけれど、そこはDVD、その分立ち戻ったりして見た。仕事のアイデア探しというかアイデアをくすぐるために写真集など本を買うことがある。それは多分他者が見たら仕事と何の関係があるの?って思うようなモノだと思う。この映画はそういう本に通じるところが多数あった。つまり刺激がいっぱい詰まっていたということ。アマゾンで買おうと思ったら、売っていなかったのがとても残念。手元において時々見たいと思ったのに。まあ、TSUTAYAにあるのだから何度でも借りればいいや。
追)おっと、今日アマゾンを見直してみたらあった。片仮名表記だったのね。でも、ラッキー。紹介されているThe Last of Englandと併せてポチっと。(9/9 画像はイメージ)