ひょんなことから京極夏彦氏の直筆を含む公式オリジナルグッズをお取扱いするウェブショップ構築のお手伝いをしました。
掲載商品は全て限定数のみの売り切り終了。この機会を見逃すとどこからも手に入らなくなる可能性が高いです。
京極夏彦氏の小説ファンの方、妖怪などファンタジー世界に興味のある方、皆様もし良かったら覗いてみて下さい。
個人的には京極さんの小説では「嗤う伊右衛門」が好き。
それほど冊数は読んでいないのだけれど、均整がとれていて美しい文体が良いのです。
「嗤う伊右衛門」は深い所を鋭い切先でえぐる恋愛小説だと思います。おどろおどろしい部分や背景はその本質をさらに珠玉のものにみせるために不可欠なものとなっているのでしょう。
最近割合よく読んでいる作家、小川洋子さんの本が紹介されていた。
…本物の博士たちに会いにいく「科学の扉をノックする」小川洋子著 -琉球新報
アマゾンのレビューによると、6人の科学者と、阪神タイガースのトレーニングコーチに小川さんがインタビューしたとある。
それって、興味の乗算って感じで楽しみ。科学者の具体的なお名前は載っていないけれども、宇宙、鉱物、DNAなどの研究者ということだ。
ともあれ、ウイッシュリストに入れた。近々本屋でサラッと見てみようっと。ところでこの本、4月に発売されていたらしい。最近本屋に行ってもあちこちの棚をじっくり見る時間が無かったからなあ。そこは反省。
日曜日に久しぶりに実家に顔を出して来た。片道2時間かけて帰って、滞在したのも2時間くらいだった。でも父親と必要な事を手短に、かつ十分に話し、密度は濃かったので悪くない「顔出し」だったと思う。小田急線の駅に着いてからバスに乗るのだけれども、その間に若干時間がある時には学生時代から決まって駅前の本屋へ入って時間をつぶしたり、「ラジオの制作」や「FMファン」や、その時々好きだった作家の文庫本を買ったりした。20年以上たっても同じ流れ。さて、何かバスや帰りの電車の車中で読むために丁度いい本はないかな。村上春樹の文庫本が出たんじゃなかったかな。もうしばらく前だ。「海辺のカフカ」…。あれ、最近文庫本って高いんだなあ。最初の数ページを眺めて、読みやすさから短編集の「神の子どもたちはみな踊る」にした。タイトルを見た時に富岡多恵子の「丘に向かって人は並ぶ」を思い出した。個人的に重要な一冊。本作とは全く関係はないのだけれども。
その日の車中で8割がた読んで、今日残りを読んだ。ほぼ一息に本を読んだのは久しぶりだ。割合本をよく読んでいた頃のリズムを思い出しながら止まらなくなった。短編集の最後の一編「蜂蜜パイ」のような関係はありがちなのかどうなのか判らないけれども、少なくともぼくは愚かなほど重ねて経験している。それはぼくだ、とも言える。「ぼくは何もわかっていなかった」 夜中の野球場のマウンドで空を見上げた時に吹いた風の鮮明さ、月のおぼろ。また、芸術的なたき火を燃やす三宅さんのユニークなオーソドックスさ。”かえるくん”と”みみずくん”!の決戦では、久しぶりの村上ワールドの一端が懐かしかったりした。そして、神の子どもたちはみな踊る。
引越が振り出しに戻りそうになったり、大切な友だちが手術をする話を聞いたり、何だか現実味にかけた一週間の始まり。